虎の娘《３》 (ページ5)

今日:2 hit、昨日:8 hit、合計:46,442 hit

. ページ5

・

それから閑也とスタッフさんが時々手直しをしているところを見ているうちに童謡ダンス撮影の日が来た。

宮近「本日の企画は…童謡ダンス第4弾『おもちゃのチャチャチャ』編です！」

毎日しんどくなるぐらい踊りまくっているはずなのに、ダンス企画と聞いて全員が喜んでいる。

本当にダンス好きなんだな…、私ももっと頑張らないと。

川島「今回の振り付けは誰ですか～？」

松倉「はい！」

私と閑也でどっちが手を挙げるか迷っているうちにまちゅが手を挙げる。

でも、誰よりも早く元太がまちゅの嘘に気付いてツッコんだ。

川島「はい、本当は誰ですか？(笑)」

吉澤「俺です！あと今回はちょっとAにも手伝ってもらいました」

閑也のその言葉にみんなが少し不思議そうな顔をする。

宮近「え、閑也と話してたっけ？」

吉澤「話してはいたよ(笑)」

中村「全然気付かなかったんだけど」

A 「でも私は一日だけ早く楽屋入りしてちょっと候補を提案しただけだよ。そんな、ガチの振り付けとかはしてない」

私のその言葉に納得したみたいですぐにその話題は終わった。

そして、私と閑也で年齢順で半分に分かれて振り写しをする。

A 「…で、なんかここで箱から出てくるみたいな」

松田「俺らがおもちゃってこと？」

松倉「普通に考えてそうでしょ(笑)」

宮近「勢いよく出てビックリ箱みたいにしても面白いよね」

A 「あ～それアリ」

案の定この三人は個性豊かで騒がしいけど、さり気なく提案もしてくれて助かる。

宮近「ここで閑也がセンターに来るんだよね、じゃあその前の位置俺と逆でも良くない？」

A 「ここ音ハメ重視だから閑也が宮近強調した方が良いって…」

宮近「ここで移動もたつく方が絶対格好悪いよ」

そんな感じで色々と変更もしながら完成形が決まっていく。

A 「宮近的に振りはどう思う？」

宮近「え、いいと思うよ。俺閑也の振り付けもAの振り付けも普段から好きだから普通に好き」

素直にそう言ってもらえて嬉しかった。