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それからは適当に私のおすすめの映画を観たりのんびりと過ごして気付くともう日が沈み始めていた。
中村 「A門限何時?」
A 「私一人暮らしだよ。来たことあるよね?(笑)」
中村 「海斗19時って言ってなかった?」
A 「それまだ有効なの?(笑)」
宮近には「高校卒業まで」と言われた気がするけど、うみの目はボケているわけでもなく真面目に言っているみたいだった。
こういうのちゃんとしてくれるタイプなんだ…なんて今さらまたときめいてしまう。
中村 「お前じゃあ朝まで居る?(笑)」
A 「え、うみが良ければ全然いいよ。ちょっと荷物取りに行かせて欲しいけど」
中村 「俺が耐えられる自信ないからやめて(笑)」
ずっとこういうことには縁がなくて何も知らなかったけど、私も一応成人済みだからそれなりの知識はある。
だからうみの言っている意味も分かっている。
別にうみならおうちデートは初めてでも関係は長いし信頼してるし良いんだけどな、なんて一線を越えてしまうとまた気まずくなりそうだから言わないけど。
A 「…でも、まだ帰りたくない」
中村 「お前明日仕事でしょ?」
A 「もうちょっと一緒に居ようよ」
そう言うとうみは何も言わず隣に座って手を繋いでくれた。
A 「…じゃあさ、晩御飯一緒に食べたら帰る」
中村 「良いじゃん、一緒に作る?」
適当に帰らなくてもいい理由をつくるとすぐにノってきてくれて嬉しくなる。
わいわいといつもの倍以上の時間をかけながらオムライスが完成した。
中村 「え、めっちゃいい!みんなに自慢しよっかな」
さっきまで男らしく振る舞ってくれていたのに、完成した途端犬みたいになってにこにこと写真を撮っている。かわいい
それからふたりでオムライスを食べて適当に時間を潰して気付くともう22時を過ぎていた。
中村 「…そろそろ帰りな、俺送るよ」
A 「本当にお泊まりする気ないんだ」
中村 「無いよ、家来るだけで緊張してたのに無理でしょ」
はっきりとそう言い切ってくれて改めてちゃんと大事に思ってくれているんだと感じて嬉しくなった。
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美紀(プロフ) - 移行おめでとですコロナに気をつけてくださいね (2021年10月22日 8時) (レス) id: 3abf21e40c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:y | 作成日時:2021年9月18日 7時