虎の娘《２》 (ページ47)

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男子会ページ47

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Miyachika side

今日は何度目かの男子会。

いつもの如く仕事終わりに俺の家に集まって適当に話したりお菓子を食べたりゲームをしたり思い思いに過ごしている。

いつもと何も変わらないけど、ひとつ違うのが明らかにAの話題が少ないこと。

もちろん今もみんな大好きだと思うけど、海人に気を遣っているのか元太に気を遣っているのか前ほどデレている人は誰も居ない。

松倉「あ、前ね共演者さんに美味しいケーキ屋さんあるよって教えてもらったんだよね、また差し入れする」

七五三掛「え、嬉しい楽しみにしてる」

松倉「差し入れして頂いただけで美味しかったってことしか覚えてないからみんなの口に合うか分かんないけど」

こんな話、わざわざ男子会でしなくても良い。

別にAの話がしたい訳では無いけど、いつもと空気の違う男子会になんとなく居心地の悪さを感じていた。

松田「…Aちゃん、ってさ海人の前でもあんな感じなの？」

誰の話にもノらないでつまらない雰囲気を出している俺に気付いたのか元太がAの話を振った。

別にお前じゃなくて良かったんだよ。

Aの話聞くの一番ツラいくせに。

そう思いながらも男子会っぽい話題を出してくれた元太に感謝していた。

中村「あんな感じって？(笑)」

松田「なんかしっかりしてるって言うか、まとめ役？みたいな」

中村「どうなんだろうね、そもそも俺Aがしっかりしてるって思ったことあんまり無いから分かんない。俺的には変わらないと思うけど」

せっかく元太が必死に考えた話題をさらっと切り捨てる海人。

まあそもそも入所したての何も出来なかったAが愛おしくて好きになった海人と、加入してからの成長して何でも完璧にこなせるようになった姉御肌のAを好きになった元太だから価値観が合わないのは仕方ない。

中村「…てかさ、別に俺との話題じゃなくてもAの話して良くない？」

さっきからみんなが意識的に避けていたことに気付いていたのかお菓子を食べながらそう言う海人。

それでもみんな変に気を遣ってなかなか話題が出ない。