２８話 ページ29
もう、道なのかも分からない場所を何度も通り、登山みたいな下校をする。
本当に家こっちなのか。
俺をどこか知らないところへ連れていこうとしていないか。
…本当に、こいつ死神なんじゃないか。
「…もーちょっと。……あれ？疲れた？」
「…っバッカじゃないの…！？疲れるに決まってるでしょお…てかどこ向かってんの…？」
「は、おまえが着いてくって言ったんだろ」
「まさか本当に家なの？」
「それ以外のどこがあるの？」
「……」
「……」
家、らしい。
謎だ。謎すぎる。
「この上だから」
「…は……？」
突然、柊が上を指さす。
それに従って俺は上を見たが、あるのは、5mくらいの壁。
いや、ゴツゴツしてて壁っていうか崖っていうかそんな感じだけどどっちにしても頭イカレてる。
「登れる？」
「…んなの、登れないに決まってんじゃん…あんた登る気なの？」
彼女は何も言わずに頷いた。
頷いたんだ。
首は振らなかった。
登る、気なんだ。
頭イカレてる。
……頭イカレてる。
「…ぶん投げようか？届くかもよ？」
「…今、そういう冗談いらないから。まずあんた言ってること全部冗談に聞こえるから」
「うん。じゃあ目閉じて。開けたら死ぬよ」
「…え……」
体がふわりと宙に浮く感覚。
俺は慌てて目を閉じた。
「……っ…よ………っと……」
彼女の苦しそうな息を耳に挟みながら、俺は混乱していた。
今、こいつは何をしている？
俺を抱えて、まさか崖をよじ登ってるとでも言うのか？
…まさか。
「…今回はちゃんと目閉じてて偉かったね〜。…開けていーよ」
「……！」
ゆっくりと、目を開けてみる。
…開けると……柊の顔、どアップ。
「…って、バカ！！なんでお姫様抱っこなわけ！？早く下ろして！！！」
「だから暴れんなって」
「前は屋根の上だったし、熱あったし、まだ納得出来るけど今回は何もないでしょ…！？」
「しーずーかーに。」
そう言いながら、下ろしてくれた。
…やっぱりその動作は、すごく丁寧で、優しくて、別人みたいだった。
「…ありがと」
「ん」
柊は、また別の方向へ歩き出す。
…ふと、何か、瓦礫のような物が目に入った。
…多分、あれが……
「あれ」
「……」
柊の家だった。
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ハム公(プロフ) - もりちあのめがねさん» ｱｱｱありがとうございまｧｧｧｧｯｽ!!!!今のとこあんま喰種要素出せてなくてすみません…笑 更新遅くなると思いますが、最後までみとどけていただければ嬉しいです…！ (2017年11月7日 18時) (
レス) id: 9d4c60e419 (このIDを非表示/違反報告)
もりちあのめがね - 最初、あんスタと東京種喰って最高やんけと思って読んだら最高でした。神です!!!セナも大好きだし!!!更新楽しみにしていまｱｱｱｱｱｯｽ!!!!!!!! (2017年11月6日 16時) (レス) id: e231ea7ad2 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2017年9月17日 17時
