雛鶴くんは不良である ページ2
西条雛鶴という男は、慈悲という言葉の反対に位置する
学校のチャイムがなる頃、雛鶴だいたいゲームセンターにいる
別段、ゲームが好きだとか得意だとか。そういう訳でもないが学校にいるより暇じゃないと、ゲームセンターのベンチに座って騒音に耳を傾ける
ぐるりと店内を目線だけで見回す。昼間から音ゲーを必死にやってるメガネの常連。メダルを必死に貯めてようやく7000枚まで増やした汗だくのおっさん。キュインキュインと必死に鳴く機械に遊ばれる大人たちに雛鶴はこうはなりたくないと若者の思考を巡らせる。
こんな大人になりたくないが、暇つぶしに眺めるには丁度いいのだ
「おい、お前西条雛鶴だろ、ツラ貸せよ」
これだから
***
「…それで?俺に用事なんだっけ」
ザリ…とスニーカーと地面が擦れる音が響く
表は人通りもあるのに路地裏はこう静かでジメジメしてて嫌になる
呼び出して来たくせにこいつは地面が好きなのかずっと地面にキスしてる。
「なぁ?俺言ってくれなきゃわかんねぇんだけど」
あの女が言ってたンだわ
【弱者には優しくすること】
だから俺は目線を合わせて話そうと思ってしゃがんでやってんのに。こいつピクリとも動かねぇんだけど
仕方ねぇから髪の毛を掴んで引っ張り上げる
「お、やっと目が合ったな♡で?俺に用事があんだろ?なぁ?」
「ご、ごぇ、らさ…も、ゆぅひへ…!」
何言ってるかわかんねぇな、歯全部は抜いてないはずなんだけどなぁ
「お前さ、口から血出てて汚ぇし質問に答えろよ、お前みたいな雑魚が、俺に敵うと思ったのか?なぁ?少しでも俺に敵うと思ったから喧嘩売ったんだよなぁ??違うか?何とか言えよ」
泣いて、鼻水垂らして、口からは血がダラダラ垂れてる
ガチで汚ぇ
なのに縋りつこうと手を伸ばしてくる雑魚
「お前さ、触んなよ。爪剥いだんだから血が着くだろ」
「ごぇ、らざ、ぉえんらざぃ゛!ずぃ゛まぜ!ゆ゛るじで!」
泣いて悲願する男を見ていいことを思いつく
これまでにないほど名案だ
「な、お前さ、俺の言うこと1個だけ聞いてくれる?」
「ぎ、きぎまず!なんでも、ぉ、ぎき、まず!!」
頭振るだけでもきついはずなのにコクコクと壊れた首振り玩具みたいに頭を振り続ける雑魚
の両足を折る
「!?!ぁ゛あぁ゛ああああ!!ぃぎあっ!いだいっいだいぁ゛ぃあああ゛!」
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影(プロフ) - こーさん» コメントありがとうございます〜。見てくれている方がいらっしゃるとやる気も出ますね!近々更新します! (7月30日 1時) (レス) id: 05f601c1cf (このIDを非表示/違反報告)
こー - 更新して欲しいです泣 (7月30日 1時) (レス) @page4 id: 1ce68e4ae3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:影 | 作成日時:2022年10月31日 1時