クラゲ1 ページ3
ここはオクタヴィネル寮のモストロラウンジ
オクタヴィネル寮寮長であるアズール・アーシェングロットが経営している
双子の片割れ曰くここは「紳士の社交場」らしく、今日も優秀なオクタヴィネル寮生達が忙しそうに走り回り開店前の準備をしている
なんてことは無く
オクタヴィネルの名物とも言われている(らしい)カップル(かどうかも怪しい)2人が
いつも通り開店前にも関わらず喧嘩をしていた
「どうしてあなたはいつも僕の邪魔をしてくるんですか?!」
などと声を荒げているが今回は私は何もやっていない
ただ彼が赤ちゃんのように喚いているだけであって私自身彼に危害を加えた覚えは無い
『はぁ?別に何もしてないじゃん。だいたい私今日あんたに危害を加えた覚えなんてないけど?』
するとアズールはリドルのように顔を真っ赤にして今にも「うぎぃぃぃぃ!!」と言い出しそうな勢いで
「錬金術で!!勝手に!!要らないものまで入れて!!爆発させたじゃないですか!!」
『あれあんたが目を離した隙にフロイドが勝手に入れただけなんだけど?!』
その件に関しては私は悪くないだろう。
錬金術の時間学年での合同授業だったため、フロイドがジェイドと組んでいるのを見て仕方なくアズールと組んだ時のことだ
私がアズールに頼まれた材料を取りに行っている時手順を確認しているアズールの隙をつきフロイドが勝手に持ってきたよく分からない色をした薬品を「えい♡」と投げ入れたのだ
それに気付かず混ぜていた私達は他の材料を入れると同時に爆発した薬品に巻き込まれたのだ
「だからといって、あなたが早く戻って来ていれば爆発しなくて済んだかもしれないでしょう?!」
『あんたがフロイドに気付かなかったのも問題でしょ?!』
このままじゃ埒が明かないと思いジェイドをチラッと見た
「やれやれ、困ったものですね。アズール、Aそろそろ開店時間も近づいていますし、一旦辞めておきましょう、他の寮生達も困っていますよ」
いつもの感情の読めない笑顔でジェイドが言った
「今日はぁ、カニちゃん達も来るんだからそれぐらいにしておこ〜?」
今回の1番の原因のフロイドもジェイドに同意する
「ん"ん、失礼。みっともないところをお見せしました」
「皆さんお気になさらず」とアズールが付け足して言う
私も今日はシフトが入っていないので『ばーか』とだけ言い残して寮を出た
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作者名:湯たんぽ | 作成日時:2020年6月24日 6時