7 - 七海建人 ページ7
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「五条さんに言われて来てみれば…本当に猫になってしまったようですね」
「にゃ〜」
七海さんとの予定があったのに、任務中羽目を外して猫になってしまった私。おうよ、って大きいもふもふのパンダ先輩の手から、七海さんの骨ばった手に移った。
「いつも聞こえるあなたの声も、聞こえないとこんなに寂しいものなんですね」
スタスタとエスカレーターに乗りながら私を見つめながら言う七海さん。いつも 騒がしいですよ とかため息つきながら怒られる。その後結局撫でてくれて抱きしめてくれるんだけど…。
「さて、戻るまでは何も出来ないので…夕飯でも作りましょうか」
「にゃん」
私を抱えながら手際良く料理する七海さん。逞しい腕の筋肉に顎を乗せて眠ろうとしたら こら って怒られた。
「どうやったら戻るんでしょう…仕方ない」
「んにゃ」
「五条さんに聞きましょう」
野菜を切っていた手を止めて軽く濯ぎ、タオルで水を切った七海さん。コール音が何度か鳴って、向こうから呑気そうな声が聞こえてきた。
「七海〜?どしたの?」
「ああ、津城さんなのですが…猫から人間に戻る条件はありますか」
「分かんないよ。いつも意味分かんない時に戻るもん」
「はあ…そうですか」
「なんで?あ、もしかして七海、今日は夜…」
「全く下世話な人だ」
ブチッと電話を切って私を抱き直した七海さん。私を胸元に抱いて、戻るのはいつ頃でしょうか…なんて言ってる。
「あなたの声が、」
「にゃっ!」
むくむくむく。人間に戻った私。目の前にはビックリした顔をしながら眼鏡をクイッと持ち上げる七海さんがいて。思わず私も後ろに一歩下がると優しく抱きしめられた。
「良かった…」
「にゃにゃみさん、いつも私のこと騒がしいって言うのに…実は大好きじゃにゃいですか」
「ええ、大好きです。何か問題でも」
いつも言わないようなストレートな言葉に目をぱちぱちさせると挑戦するような瞳で見下ろしてくる七海さん。大人の色気ってコレか…とドキドキが止まらない頭で冷静に考えた。
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「で、七海は昨日の夜楽しんだようで」
「うるさいです」
「えっ、ナナミンが?!」
「虎杖くん、五条さんの言うことは8割デマですよ」
-- 貴重なふたりの時間に気持ちが溢れちゃう七海さんと照れちゃうAちゃんのお話 --
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レ(プロフ) - ソーダ錫さん» こちらこそ閲覧、コメントありがとうございます...!七海さんのお話載せておきましたのでテスト勉強の合間にでも読んで少しでも癒えましたらこちらとしても幸いです!リクエスト等じゃんじゃんお待ちしておりますのでこれからもこの作品をよろしくお願いします!^._.^ (2021年3月7日 22時) (レス) id: 86d8a23c66 (このIDを非表示/違反報告)
ソーダ錫(プロフ) - あ、ありがとうございます・・・(泣)テスト勉強の身にしみます。まじで、天才。宜しければななみんもお願いします。応援してます。 (2021年3月7日 12時) (レス) id: 10b66fbb96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ノエ | 作成日時:2021年3月6日 21時