・ LIFE 226 ページ40
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・白石side
白石「CTのボーンイメージ気になる?」
画像を見ながら何かを考えているような藍沢先生に声をかければチラリと私を見てため息をつくように いいや。 と言った。
もし私がAなら今藍沢先生が何を考えているのか分かるのかな。そんなことを考えて自嘲的に笑ってしまう。
藍沢「……Aだったらなんて言うんだろうな」
まるで心の中を読まれていたかのように藍沢先生の口からAの名前が当たり前のように出てきて苦しくなる。
──── 私じゃ、ダメ?
変な事を口走りそうになるのを必死に抑えて意識を違う方へと向けようと頑張る。
途端、聞こえてきたのは─────
両角「試合どうだった?」
豊田「平野が3ゴールあげた。勝ったよ。」
両角「そうか。……よかった」
両角さんが前半しか出れなかったラグビーの試合の結果報告だろうか。
やっぱり仲間っていいなぁって口元が緩む。
豊田「なんだよ、結局、お前は無得点だぞ、この試合」
両角「チームが勝てればそれでいいんだよ」
豊田「昔のお前からは考えられないな」
両角「そうか?」
豊田「まあいい。とにかく12月まで治せ。エース不在じゃ日本選手権は戦えない」
両角「任せとけ」
そのまま少し話した後豊田さんは私達によろしくお願いしますと頭を下げて去っていった。
白石「凄いですね、あの連続日本一なんですよね、両角さんのチームのエースだなんて」
両角「いやいや、あぁ言ってくれてますけども、エースって言われるのも…なんだか歳ですよ実際、」
両角「いやでもね、そのおかげでやっとチームに貢献できるようになったんですよ。
昔は俺にパスをよこせ、どうにかしてやるからってそんなプレーばっか今はパスを出す面白さを覚えた。」
その言葉にドキリとした。
何故かその言葉を聞いて私は藍沢先生へと目を移した。まさか、見てると思わなかった。
バチリと音が立ちそうな目線の合い方をしたのがびっくりして思わずキョロキョロしてしまった。
両角「仲間の良さを引き出す楽しさを知った今はチームでプレーするのが楽しい。
これからなんですよ、俺は。
だから先生?……早く治してください」
白石「、はい」
治さなきゃ。絶対に治さなきゃ。だってこんなにも…──────未来が明るいんだもの。
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あられ(プロフ) - 夢主と藍沢先生が結ばれるそういう作品にしてほしいです…続き頑張って… (2018年5月23日 19時) (レス) id: 1722f61193 (このIDを非表示/違反報告)
佐藤勝利LOVE(プロフ) - 頑張ってください これからも応援しています! (2018年5月13日 17時) (レス) id: 9db5a86e99 (このIDを非表示/違反報告)
キラあや - いつも、続き楽しみにしています!更新お願いします! (2018年5月11日 17時) (レス) id: bf70448eda (このIDを非表示/違反報告)
杏 - 続き楽しみにしています! (2018年4月22日 16時) (レス) id: ce7544d8fb (このIDを非表示/違反報告)
彩 - 更新されていて嬉しいです。これからも楽しみにしてます。 (2018年3月9日 7時) (レス) id: ed5c94d402 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ラベン | 作成日時:2017年12月7日 14時