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なんだか照れくさくっておでこをコツン、とぶつければ絞り出すような掠れた声で
藍沢｢……ファーストキス？｣
『……ファースト、キス』
なんて言ってきた。それにおでこをぐりぐりとし返答すれば照れくさそうに口の端を上げた。
『ファーストキス、？』
藍沢｢……ファースト、キス｣
目線をあげればその目線は耕の目線と絡み合い、笑みを生み出す。
もう1度、と求めるように唇を突き出せばそれに答えるかのようにそっと触れた。
藍沢｢……A｣
耕の片手が後頭部にまわり、何かを言おうとした時、カンカンカンという消防車独特の音が聞こえ、それがすぐ近くでとまった。
いつの間にか離れてしまった顔を見合わせ、互いに首を傾げ音が止まった方へと目線を移動させる。
『わ……オレンジ』
そちらの空はまだ夕方でもなんでもないのにオレンジ色に染まっていてユラユラと揺れていた。
藍沢｢行ってみよう｣
言葉が無くても自然と互いに手を繋いで座っていたベンチから立ち上がりそちらの方へと歩いていった。
しばらく行くと大勢の大人の人達がある場所に集まっていた。
絹江｢耕作？！A？！｣
遠目から見ているとおばあちゃんがこちらに駆け寄ってきて声をかけてきた。
絹江｢あんた達、何やってるんだい？学校は？｣
あ……と私達が顔を下げるとはぁ、とため息をつきながら驚くべきことを言った。
絹江｢あの場所、Aのいるお家なんじゃないかい？｣
それを聞いた瞬間、体が無意識に、動いた。その衝撃で繋いでいた手が離れてしまった。
藍沢｢A！！！！｣
そう叫ぶ耕の言葉を無視して走り続ける。
現場は私の住んでいる所の2階部分がメラメラと燃えていた。
『いやっ！！！！』
あの場所は私の部屋に近い。私の部屋にはお母さんから貰ったネックレスがある。取り返しに行かなきゃ。
キョロキョロと当たりを見渡し、消防隊員が居ないことをいいことに壁のでこぼこを利用して2階へと上がった。
窓から自分の部屋に入れば、少し煙臭く、でもまだ火が来ていなかった。
目当てのネックレスを掴み、外へ出ようとした。するとバタン！と音を立てて部屋のドアが倒れてきて、間一髪の所で逃れられた。
部屋の奥は真っ赤に揺れる炎が目いっぱいに映り、そして誰かの叫ぶ声が聞こえた。
助けを、呼ばなきゃ。窓から出て、行きと同じように壁伝いに降りればそこには耕がいた。
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momonga(●´ω`●)(プロフ) - 更新頑張ってください！！楽しみにしてます！ (2018年8月17日 18時) (
レス) id: af7a87634d (このIDを非表示/違反報告)
杏 - 更新ありがとうございます！続き楽しみにしてます！！ (2017年10月28日 20時) (レス) id: ce7544d8fb (このIDを非表示/違反報告)
あいか(プロフ) - 続きをまた、読みたいので、更新頑張って！！fight！！ (2017年10月11日 9時) (レス) id: 1722f61193 (このIDを非表示/違反報告)
いちご(プロフ) - はじめまして、Lifesavingシリーズの更新いつも楽しみにしています！これからも頑張ってください！ (2017年10月9日 20時) (レス) id: 9d35abaae1 (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - Past8名前固定されています！ (2017年10月9日 20時) (レス) id: 4e8990689c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ラベン
| 作成日時：2017年9月14日 14時
