理由 ページ7
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そしてまた、土曜日がやって来た。A先輩の事を考えると、つい、その事で頭がいっぱいになり、講義の内容なんて右から左に抜けていた。
「大吾、まーたぼーっとしとるで？なんやええ事あったん？」
講義中、横からつつかれてふわふわとしていた意識が一気に現実に戻ってくる。
「はっ、丈くん！え？俺またぼーっとしとった？」
「え、自覚ないん？一番やばいやつやんそれ！まあ…この授業、必修の中で一番意味あるかわからんよな」
そう言って呆れた様に笑う彼は、丈くんこと藤原丈一郎。
同じゼミで、はっすんと連んでいた彼はその流れで俺とも仲良くしてくれた。
明るくておもしろくてカッコよくて…彼もまたみんなの人気者だ。彼らのお陰で、俺は充実した大学生活を送れていると言っても過言ではない。
「あ、そうやん。今日は例の土曜日か。」
「せやねん…もう今から緊張しとる。」
丈くんには何だかんだA先輩についての相談を良くしている。まあ、相談なんてしても望みなんてゼロに近い事はわかりきっているのだが…
「しかし、A先輩もようわからんよな。大吾に脈アリ何ちゃう？」
「へ！？いや、そんなん有り得へんやろ！！」
思わず大きい声で否定してしまい、注目を浴びる。隣の丈くんは笑っているが、陰キャな俺にはかなり居心地が悪かった。
「…多分、俺の態度がわかり易すぎてからかわれてるんやと思う…。」
「無くはないやろなぁ…A先輩、相当遊んでるって噂あるしな。」
そう、本当かは定かではないが、A先輩にはクラブ通いで男の人もかなり取っかえ引っ変えしているらしいなんて噂がある。あの容姿なら容易いだろうし。
「まあ、あのA先輩やったら弄ばれてもええよなぁ。」
正直それはめちゃくちゃ同意だが、そんなもの夢のまた夢、望むだけ無駄だ。
「でも、大吾はそれ以上になりたいんちゃう？」
「そんなん無理やし烏滸がましいわ…そもそも、俺なんか先輩のお眼鏡にかなうような男やないし、丈くんみたいにかっこいい訳ちゃうし。」
「謙虚やなぁ〜、でもほんまに聞く限りではワンチャンありそうやけど。せめてなんで話してくれるのか直接聞いてみたらええやん。」
「丈くん、そんなんできるのアンタくらいやで…」
しかしいつもくれるキャンディの理由は少し聞いてみたい気がする…
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シキ(プロフ) - memeさん» コメントありがとうございます。有難いです、これからも内容に悩みつつですが更新していきますので、これからもこちらの作品を宜しくお願い致します。 (2023年4月8日 3時) (
レス) id: fa47139e50 (このIDを非表示/違反報告)
meme - 投稿楽しみに待っておりました！楽しく拝見させて頂いております。これからも更新頑張ってください！ (2023年4月7日 22時) (レス) id: 256fd9f9cd (このIDを非表示/違反報告)
シキ(プロフ) - ともさん» コメントありがとうございます。嬉しいお言葉が頂けて幸せです、マイペース更新で申し訳ないです、これかれも楽しんで頂けたら幸いです。 (2022年10月18日 0時) (レス) id: fa47139e50 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 楽しく読ませて貰ってます！更新頑張って下さい😊 (2022年10月13日 21時) (レス) @page25 id: 9dbca4abe1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シキ | 作成日時：2022年5月29日 5時
