待ち合わせ ページ17
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時は流れ、あっという間にA先輩と出かける日、当日になってしまった。
待ち合わせ場所である駅前の広場のベンチに座り、深呼吸をする。
ふと自分の格好を見る。少し気合いを入れすぎた気もする…
数日前にはっすん達と買いに行った洋服。大人っぽいA先輩に並ぶために、普段より背伸びをして恭平のオススメの少し値段の張るブランドの物を買ってしまった。
黒のシンプルなシャツだが、襟元がダマスク柄のアクセントが良いのだとはっすんと恭平にゴリ押しされたが、正直着られている感が否めない。
昨日から何故か泊まり込みで丈くんからは会話術、はっすんからは映画館近くのオススメのデートスポット、恭平にはコーデ一式を伝授された。
俺より気合いの入っている友人達に戸惑ったが、少し嬉しい。恭平は特に気合い充分で、今朝髪のセットまでしてくれた。
緊張で落ち着かず、ソワソワしていると
『お待たせ、大吾くん。』
と、あの鈴の音の様な凛とした声が耳に入る。その声に反応し、バッと勢いよく顔をあげるも、その姿に思わず息を飲む。
緩く巻かれた髪はハーフアップにされており、フリルのノースリーブのブラウスから覗く二の腕が眩しい。歩く度に揺れる花柄のフレアスカートに目を奪われる。
大学内でも、深夜のコンビニでも余り見られない姿に胸が高鳴る。
『まだ待ち合わせの10分前だから、私の方が早いかなって思ってたけど、もう大吾くんいるんだもん。びっくりしちゃった。』
｢あ、えっと、今日、楽しみで早く来ちゃって…｣
あかん、頭回らんすぎて気持ち悪い事言ってもうた。
しかし、A先輩は
『ふふ、私も。』
なんて言って微笑んでくれるから、また単純な俺は心を奪われる。
『前髪、上げてるの初めて見たかも。』
｢あ、友達にセットしてもらって…｣
『なんか大人っぽいね。』
｢へ！？ほんまですか！？｣
『うん、そのシャツにも似合ってる。』
｢ありがとうございます…！｣
A先輩からの言葉に、心の中でガッツポーズする。
ありがとう、恭平、はっすん！！
『ふふ、カッコイイね。』
｢…は、え？｣
ただでさえ胸いっぱいだった俺の心に追い討ちをかけるような嬉しい言葉に、既にキャパオーバーになりそうになる。
こんな調子で、今日一日大丈夫やろうか…？
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シキ(プロフ) - memeさん» コメントありがとうございます。有難いです、これからも内容に悩みつつですが更新していきますので、これからもこちらの作品を宜しくお願い致します。 (2023年4月8日 3時) (
レス) id: fa47139e50 (このIDを非表示/違反報告)
meme - 投稿楽しみに待っておりました！楽しく拝見させて頂いております。これからも更新頑張ってください！ (2023年4月7日 22時) (レス) id: 256fd9f9cd (このIDを非表示/違反報告)
シキ(プロフ) - ともさん» コメントありがとうございます。嬉しいお言葉が頂けて幸せです、マイペース更新で申し訳ないです、これかれも楽しんで頂けたら幸いです。 (2022年10月18日 0時) (レス) id: fa47139e50 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 楽しく読ませて貰ってます！更新頑張って下さい😊 (2022年10月13日 21時) (レス) @page25 id: 9dbca4abe1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シキ | 作成日時：2022年5月29日 5時
