【進撃の巨人】兵長様は旦那様っ！！Final. (ページ1)

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176話ページ1

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「……か………ん…」

「…か……さ……ん………」

遠くの方で声が聞こえる…

それはある人に良く似ていて普段いつも聞いてる声に似ていた…

貴方side

「おい！起きろよ！！」

貴「んっ…………」

目をこすり暖かい日が射すこの部屋に一人の声が聞こえた。勿論寝ぼけているせいか、その人物の顔は良く見えない

「ったく……いつまで寝てるんだよ……」

貴「リヴァ……イ…？…」

そう呟けば、は？とその人物から、抜けた声が返ってきた。

と、同時にﾊﾞﾝｯ！とノックも無しに開いた部屋のドア。

暖かい陽気にまだ眠たい私の体には良い眠気覚ましとなった。

ハ「Aーーー！！！」

「うるせぇ！！」

何とも騒がしいこの部屋にはどうやらリヴァイの姿は無かった…。

貴「ねぇ……リヴァイ……は？……」

「おい、聞いてくれよハンジさん！俺の事、リヴァイ？とか言い出したんだぜ？……"母さん"」

そう。ハンジの横にいるのは紛れもない私の息子だ。
リヴァイと声も顔もそっくりな息子は見た目に合わず元気の良い…少年と、すくすくと育っていった。

横にいるハンジは苦笑い。

ハ「A、寝惚けてたんだよ」

そう。ここにリヴァイは居ない。

表情に出ていたのか直ぐに息子が気づき困ったような慌てたような顔で大丈夫かと聞いてきた。

ダメだなぁ……息子にまで迷惑をかけるなんて…

私はすぐさま笑顔で大丈夫だと答えた。

ハ「A……無理しちゃダメだよ……」

そう言いハンジは手に持っていた花をベットの横の花瓶に添えた。

「体……大丈夫…か？」

心配そうに聞いてくる息子にこれ以上心配をかけないように優しく頭を撫でる。

貴「大丈夫だよ」

だが、息子を見るたびにリヴァイの顔が脳裏に浮かぶ。

ｷﾞｭｯとシーツを握りしめた。