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4話 ページ4

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「山崎〜山崎〜」



「なんですかったく…」



「暇だよ〜」





昼下がりの屯所 紗奈さんはわざわざ俺の所に来てゴロゴロしている


因みに俺は報告書が終わってないので頑張っている








「俺は暇じゃないんですよ」



「暇じゃない山崎もかっこいい〜好き〜」



「そんな事言って、軽々しく言ってると信用されなくなりますよ」



「本心だってほんとに、山崎は信じてくれない?」



「……」




「ふふ」






そういう事言うから 本当に全部本気なんじゃないかって思ってしまう 舞い上がって期待してしまう


俺の持った好きと彼女の持っている好きは多分違う


そう考えるとキツいくらい締め付けられあつくなった胸がチクリと痛んだ









「ねー団子食べに行こ」






紗奈さんはそんな俺の気も知らずにちょこんと正座してこちらを見てくる



くっ、かわいい…






「だから俺仕事中なんです、報告書終わってないので」






ぶっきらぼうにそう答えてしまう

そう答えないと甘えてしまいそうだ







「ぶーーちょっと息抜きも必要だぞザキィ」



「いーやそんな事はねェ、ザキこいつ借りるぜ」



「のわ」







聞き慣れた声が上から降ってきた後紗奈さんが半ば無理やり立たさせる


そしてそれをした本人は彼女肩に腕を組ませた




「沖田、あーそう言えば沖田も非番だったね」


「なんでぃ覚えてくれてなかったんですかィ」


「山崎の事で頭がいっぱいで…てへへ」


「…団子食い行くぞ」


「わ、ちょ山崎〜!お土産買ってくるからなー!」




そうやって笑顔で手を振りながら紗奈さんはあっという間に連れ出されてしまった






「…」






残された1人の部屋はやけに静かで寂しい

紗奈さんに居て欲しかったとか色々思うがそれは我儘だ 忙しいと言って突き放したのに居ないと寂しいだなんて





「はぁ…」






隊長と何処へ行くのだろう 何の団子を食べるのだろう 何をするのだろう



そんな事ばかりが頭に浮かぶ








「あ"あーーーっ…」









そんな邪念を払う様に俺は頭をかいて報告書に集中した

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作者名:あむま | 作成日時:2018年9月22日 1時

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