六 ページ7
・
「ただいま」
「累ッ、!」
「なんでッ、!」
「駄目だよ。姉さん、母さん、Aに手を出しちゃ…」
山下ってたらもう夕方になっていたみたいで、日が差さないから普通に家族という名の鬼が、わんさかお迎えしてくれた。
なんか私こんなふうになるつもりなかったはずなんだけど…あれ?
「累ッ、人間なんて持ってきてどうするのよ…」
「煩いなぁ…。何をしようと僕の勝手でしょ?」
またあやとりみたいに糸を張って、お母さんらしき人に飛ばす。
なんかよくわからないけど、咄嗟に
『ダメっ』
「!」
『この人だけじゃないけど、累くんを怖がってる匂いが沢山するよ。だから、ダメだよ。』
「ごめん…。早く手当しなきゃ、A、稀血なら尚更…」
稀血ってあれね、無惨さん言ってたヤツね。
ぺろりと舐めるけど、鉄分の味しかしない。
『累くん達も鬼なんでしょ?稀血って美味しい血なんでしょ?いいよ、血止まるまで舐めて。』
「…何言ってるの?」
『だって勿体ないじゃん。私が鬼なら止まるまで貰うけど。』
「…Aってよくわかんない」
『それとっても言われる』
特に無惨さん。言うて無惨さん以外と喋ってなかったけど(((
・
あの後累くんに血を上げて手当もしてもらった。
累くんも強い十二鬼月って中の1人なんだって!
殺されなくてよかった!
「A…あの方にそんなこと言ったりしてきたりしたの…?」
『え?うん。なんで?』
「命知らずにも程があるよ…。僕、話聞いただけで寿命縮まるよ。」
『あ、無惨さんが強い事なら知ってるよ?鬼の事とか。無惨さん以外の鬼にあったのは累くんが初めてだよ。』
にこっと累くんに微笑んだ。
「それって上弦の鬼とはまだ会ってないの?」
『あのお城にいるってこと?』
「いるよ。絶対匂いで気づかれてる。」
『その為に鬼にあった時に名前を言えってお守りですな』
「いや……、言う前に瞬殺だと思う…」
無惨さん、聞きましたか。
瞬殺って言ってました。
瞬殺って。
このお名前お守り最初で最後なのではないでしょうか。
助けてください。
これ聞いたらもうお城帰れません。
・
1583人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
入間(プロフ) - たくあんさん» 非常早いコメントで笑 ありがとうございます! (2020年4月27日 15時) (レス) id: faea9d84a4 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん - 完結おめでとうございますゥ(´;ω;`) (2020年4月27日 15時) (レス) id: a353fd29dc (このIDを非表示/違反報告)
えむ(プロフ) - ありがとうございます!! (2020年1月19日 18時) (レス) id: 41deac151f (このIDを非表示/違反報告)
入間(プロフ) - えむさん» 初めまして。ありがとうございます!出来れば更新をもっと増やして行けたらなと思います! (2020年1月19日 17時) (レス) id: faea9d84a4 (このIDを非表示/違反報告)
えむ(プロフ) - 初めまして、突然すみませんこのお花とても面白くて大好きです!また宜しければ更新楽しみにしています! (2020年1月18日 20時) (レス) id: 41deac151f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:入間 x他1人 | 作成日時:2019年10月26日 23時