検索窓
今日:21 hit、昨日:0 hit、合計:110,068 hit

五十九発 ページ21

次男 side

「十四松、一松!!」
「からまつうううう!!」
「っ、」

二人にかけよろうとしたら、一松に大声で名前を呼ばれた。

「来んじゃ、ねえよ。多分肋骨いってる。俺と十四松は、もう動けない。そんなやつのこと、構うなよ!!」
「だ、だが俺の大切な弟、」
「大切だと思うなら!!俺の分も戦ってくれよ!!…かはっ、」
「喋っちゃダメだよ一松兄さんっ!」

一松にも応急処置を施そうと駆け寄った途端、トド松は音もなく倒れた。

「トド松!?」
「あ゛、がぁ、……。」
「てめえトド松に何をした!!」

尚もあいつは笑っている。

「ふふ、ちょーっと背中に蹴りを入れてあげただけですよ。脆いですねぇ。」

弟三人が、やられた。
俺が。俺たちが奴を倒さなければ。

「いくぜ、おそ松兄さん、チョロ松。」
「おうよ。」
「うん。」

俺たちはほぼ同時に駆け出した。到底奴のスピードに追いつけるとは思わない。だから攻撃しようとこちらにきた瞬間、仕留める!

「遅すぎます。」
「ぐぅはあ゛っ!!!」

チョロ松が壁に吹き飛ばされる。

「くそ、チョロ松!!」
「ぅ゛、あ……。」

頭からぶつかったか。意識はあるようだが、戦える状態じゃない。

「兄貴、どうす…。」

それはまるで、腹に鉄球を当てられるような感覚だった。

「がっはあ゛…!!」

腹に手を当て、うずくまる。何だ、今のは。速すぎて見えやしない。

「お、そまつ、」
「あ、が…。」

兄貴の方を見ると、俺と同じように血を吐いて倒れている。ああ、なんだ。

…全滅だ。

「口ほどにもありませんでしたね。残念です。では、ここに居てもらっては邪魔なので、死んでください。」

俺……死にたくないよ。まだ、みんなと一緒に…。

六十発→←五十八発



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (153 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
190人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

つくも - 小説の内容も凄く良かったです。 そんなことより作者様の性格が好きです。飲みましょう。 (2016年4月24日 20時) (レス) id: 1d88017be7 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - ミニタリーさん» コメントありがとうございます。私もマフィア松大好きです! 応援ありがとうございます^^* (2016年2月4日 20時) (レス) id: 4ee870cd55 (このIDを非表示/違反報告)
ミニタリー(プロフ) - 完結おめでとうございます!作品を見させていただきましたが、とても面白かったです^ ^マフィア松が好きなので癒されました♪( ´▽`)これからも頑張って下さい! (2016年2月4日 19時) (レス) id: f888c747b5 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - フイカさん» 指休憩させなきゃ^^; コメントありがとうございました!頑張ります^^; (2016年1月14日 21時) (レス) id: 4ee870cd55 (このIDを非表示/違反報告)
フイカ - 一気に完結するとはびっくりしました!とっても面白かったです!指を休ませてあげた方がいいので?これからも頑張ってくださいね (2016年1月14日 20時) (レス) id: 4d7f4d57cb (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ユナ x他1人 | 作成日時:2016年1月12日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。