【マフィア松】胡蝶と狼。2nd 【おそ松さん】

四十九発 過去編 ページ11

俺たちがマフィア…というよりマフィア潰しを始めてから四ヶ月が経過した。

「や、やめてくれええ！！ロイヤルルビーならここにある！だから命だけは！！」
「うるさいよ。」

みんな人を手にかけることを躊躇しなくなっていた。今だってほら、チョロ松普通に撃ったよ。

「やったよ、みんな。ようやく、一つ目、だよ。」

ここまで長かった。たった一つの宝石のために十二のマフィアを潰した。

「母さんたちに少し近づいたね！！」
「そうだな。」

だけどここからまだまだ辛い戦いが続くことは分かっている。

四ヶ月で一つなんだから。

.

「ロイヤルアメジスト、いただくでー。」

一松が泡を吹いて死んでいる男の指から指輪を抜き取る。

二個目だ。ロイヤルルビーを手に入れてから既に三ヶ月が経過していた。

「あー、きっつ…。」

チョロ松の心身が心配だ。本人は大丈夫だって言ってるけど、作戦決行前夜、いつも泣いてるの知ってるんだぞ。

「チョロ松、おいで。」
「…は？」
「ほらー、チョロ松足くじいてるだろ？」
「足なんてくじいて、…。」

俺がニッと笑ってやれば、チョロ松は栓が抜けたかのようにポロポロと涙をこぼす。

「そうなんだよね。さっきちょっと足やっちゃったからおぶって。」
「しゃあねえな。」

おぶれ、というわりには正面から抱きついてるチョロ松。おい、そんなんじゃ嘘ついた意味ないじゃん、兄弟にばれるぜ。

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