責任-土方side- ページ8
あいつはあれほど所かまわずバズーカぶっ放すんじゃねェっつってんのに…。
俺と近藤さんが冷や汗を流す中、女はさらに言葉をつづける。
「働いてたところも、なんでか私が逮捕されたと知っていて。そんな子雇えないってクビになっちゃったんですよ!!!」
「…」
それにはもはや言葉も出ない。
どんだけ付いてないんだよこの女は。と言うもののそうなった原因は全て
最初そこまでする義理はないと言ったがここまでくると流石に罪悪感が出る。
「…なぁトシ。明らかに責任は俺達にあるし、雇ってあげたら?」
隣に座る近藤さんは、困ったような表情を浮かべそう言うが…。
「そうは言ってもここは女人厳禁だぞ」
大前提に真選組は女人厳禁である。いくら俺たちのせいでこの女がそんな不幸に見舞われてしまったからと言ってそう簡単に立ち入りを許可していい物か。
「女中とかで雇う分には大丈夫じゃないか?」
(…女中ねェ、)
今は朝昼晩の食事だけおばちゃん女中を雇って作ってもらっている。
それ以外、つまり掃除や洗濯は各隊や各自で行っているのだ。その負担が減ればその分仕事に回せるので助かる事には変わりは無いが…。
…住み込みで働くとなると色々心配が出てくる。そもそも男ばかりの中に女を1人住まわせて大丈夫なのだろうか?そりゃそんな節操のない野郎が真選組にいるとは思わないが…。もしかしたら、と言うことがある。
そんな事もあって近藤さんからの提案に素直に頷けないでいると、女は急に顔に手を当てて泣き出した。
「はっ!?おい、ちょ、」
「え!?泣かないで、お嬢ちゃん!!」
女の涙になんか慣れていない俺と近藤さんはもちろん困惑する。なかなか泣き止まない女を前に「ど、どうしようトシー!!」と何故か近藤さんも泣きそうになっており。
「―――――分かったよ!!雇えばいいんだろ!!雇えば!!!」
半ばヤケクソで、首を縦に振った。
これからもっと頭が痛くなりそうだ。と感じながら「だから泣き止め女」というと女は顔を上げたのだが、
「…ありがとうございます!では、今日からよろしくお願いします!!」
「……なっ!?」
涙なんて欠片も出ていないその目と、ニヤリと上がった口角から俺は頷いた事をひどく後悔した。
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桜月(プロフ) - 続きが気になります!続き書いて下さい! (2017年6月17日 21時) (レス) id: 1574d4bc36 (このIDを非表示/違反報告)
紅華(プロフ) - 吉望さん» ありがとうございます!!!いっぱいキュンキュンしちゃってください!これからも頑張ります!! (2017年5月3日 21時) (レス) id: a1f5dcc952 (このIDを非表示/違反報告)
吉望(プロフ) - うわぁぁぁぁぁぁ↑もう土方さんにキュンキュンしてます!不器用なところが良いですよね^^これからも頑張ってください! (2017年3月22日 1時) (レス) id: 08a24554a0 (このIDを非表示/違反報告)
紅華(プロフ) - 咲良さん» 嬉しい!来てくれてありがとう!私もアイラブ土方さんよ(*´∀`*)♪ 頑張って書くね! (2017年1月28日 15時) (レス) id: c24c6aa26f (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - 久しぶり〜!!宣伝見て来たよ!アイラブ土方さんだからチョー嬉しい! (2017年1月24日 20時) (レス) id: cb0c504161 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅華 | 作成日時:2017年1月2日 20時