突撃モーニング ページ14
*
「――――おはようございます!!」
朝…と言うか、早朝。
チュンチュンと可愛らしい小鳥のさえずりが聞こえる、そんな穏やかな朝に似合わない声が屯所内に響いた。
「…さぁ!起きてください皆さん!!朝稽古に遅れますよぉぉ!!!」
「うわぁぁ!?Aちゃん!!?」
「え、ちょっ。俺裸だから入ってこないでぇぇ!!」
その声の主は昨日からこの真選組で住み込みで働くことになった岸谷Aのもの。
いきなり響いたその声と、躊躇なく自室を笑顔で開けるAに隊士たちは大慌てである。
「皆さんちゃんと起きましたね?じゃあ次のお部屋にレッツゴー」
部屋の隊士たちがきちんと目覚めたのを確認し、次の部屋に突撃。
これを全部屋繰り返す
(…えっと、次の部屋は。……あ、ここって昨日来た)
見覚えのある襖は、昨日土方さんに連れてこられたところ。私の記憶が正しければ確か沖田さんの部屋である。
そして私の記憶が正しければ、少々厄介な少年であったはずである。
しかし、今の私にはこの襖を開けない。と言う選択肢はない。なので他の部屋同様勢いよく開けはなったのだが、
「起きてくださぁぁぁい。…………痛っ!!?」
「…うるせェ」
ゴンッと言う鈍い音と共におでこにはしる痛み。そして視界に入るのは床に転がる目覚まし時計と、超絶不機嫌な顔をした沖田さんの姿。
ちょっと待て、まさか目覚まし時計投げたのこの子??女の子に目覚まし時計クリーンヒットさせたのこの子。不機嫌だからって怖すぎでしょ。
やはり厄介だとため息をつき、未だ布団の上で不機嫌丸出しの沖田さんに「私だってこんな朝早くから叫びたくないですよ。」と言えば「じゃあ叫ぶな。うるせェ」と。
「これも仕事なんです!!」
そう、これも女中の仕事なのだ。昨日近藤さんと土方さんに伝えられたお仕事メニューの中に入っているのだ‟隊士たちを朝起こす”と言う項目が…。
私だって面倒くさい事この上ないんだよコノヤロー。寝てたいんだよバカヤロー。…けど、
「…けど仕事だから仕方なくやってるんだよコンチクショー!!」
「知らねぇよ。邪魔、俺ァ寝るから出てけ雌豚」
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桜月(プロフ) - 続きが気になります!続き書いて下さい! (2017年6月17日 21時) (レス) id: 1574d4bc36 (このIDを非表示/違反報告)
紅華(プロフ) - 吉望さん» ありがとうございます!!!いっぱいキュンキュンしちゃってください!これからも頑張ります!! (2017年5月3日 21時) (レス) id: a1f5dcc952 (このIDを非表示/違反報告)
吉望(プロフ) - うわぁぁぁぁぁぁ↑もう土方さんにキュンキュンしてます!不器用なところが良いですよね^^これからも頑張ってください! (2017年3月22日 1時) (レス) id: 08a24554a0 (このIDを非表示/違反報告)
紅華(プロフ) - 咲良さん» 嬉しい!来てくれてありがとう!私もアイラブ土方さんよ(*´∀`*)♪ 頑張って書くね! (2017年1月28日 15時) (レス) id: c24c6aa26f (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - 久しぶり〜!!宣伝見て来たよ!アイラブ土方さんだからチョー嬉しい! (2017年1月24日 20時) (レス) id: cb0c504161 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅華 | 作成日時:2017年1月2日 20時