茶髪の少年 ページ11
そんな、ギャップ萌えの土方さんはある襖の前でピタリと止まると「総悟、いるかー」と声をかけた。
総悟…とは、多分一番隊隊長の沖田総悟の事だろう。別名破壊王子。
紙面を賑わせる回数が真選組内でも断トツだと聞いたことがある。
しかし土方さんが何度か叫ぶが返事はない。けど、中からは微かに人の気配を感じる。
「…チッ」
痺れを切らした土方さんは襖に手をかけスパンッと勢いよく開けた。
「……おい、いるんなら返事しろ」
私と土方さんの目線の先にはアイマスクを付け畳に寝転ぶ茶髪の少年。
少年はダルそうにアイマスクを外すと無表情のまま額に怒りマークを浮かべる土方さんを見上げ。
「いやー、すいやせん。俺の耳は土方さんの声をシャットダウンする仕組みになってやして」
「お前の人生をシャットダウンしてやろうか!?」
青筋を立てて怒鳴る土方さんは、怒られていない私から見ても恐ろしいもので。しかし当の本人である沖田さんはへらんとした顔で火に油を注ぐ。
「…ん?その女誰ですかィ?もしかしていけないデリバリーの女??そりゃいけやせんぜ土方さん。色々溜まってるからって警察がそんなことしちゃ」「ぶっ殺されてーのかてめー!」
怒りマックス土方さん
そんな土方さんに少年は「んじゃ誰ですかィ」と怪訝な目線を私に向ける
「今日から真選組で女中として働く事になりました岸谷A、25歳です!座右の銘は、常にポジティブ。よろしくお願いします」
今日2回目の自己紹介をすると、茶髪の彼は「へぇー」と、物珍しそうに私を見た。
そして、その視線のまま土方さんの方へ向きなおすと「あんたが女雇うなんて珍しい。そんなタイプだったんですかィ?」と。
「……誰がこんな女」
「ちょっと、貶すならもう少し小声言うか本人がいない所で言ってくれません?ま、私はそんな事言われても何とも思いませんけど」
なんせ、常にポジティブを座右の銘に掲げるほどだ。きっとあれだろ、土方さんは照れて敢えて私を貶すしかなかったんだろう。ツンデレだツンデレ。
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桜月(プロフ) - 続きが気になります!続き書いて下さい! (2017年6月17日 21時) (レス) id: 1574d4bc36 (このIDを非表示/違反報告)
紅華(プロフ) - 吉望さん» ありがとうございます!!!いっぱいキュンキュンしちゃってください!これからも頑張ります!! (2017年5月3日 21時) (レス) id: a1f5dcc952 (このIDを非表示/違反報告)
吉望(プロフ) - うわぁぁぁぁぁぁ↑もう土方さんにキュンキュンしてます!不器用なところが良いですよね^^これからも頑張ってください! (2017年3月22日 1時) (レス) id: 08a24554a0 (このIDを非表示/違反報告)
紅華(プロフ) - 咲良さん» 嬉しい!来てくれてありがとう!私もアイラブ土方さんよ(*´∀`*)♪ 頑張って書くね! (2017年1月28日 15時) (レス) id: c24c6aa26f (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - 久しぶり〜!!宣伝見て来たよ!アイラブ土方さんだからチョー嬉しい! (2017年1月24日 20時) (レス) id: cb0c504161 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅華 | 作成日時:2017年1月2日 20時