真逆で始まる奇妙な冒険～ヴェスパー・リリー～ (ページ4)

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第4話「通知は確認した方がいい」ページ4

どうやら夢ではないらしい｡
ほっペを抓ると普通に痛かった｡
「あの…今って19世紀ですよね…」
「そうだが…どうしたんだい?」
神様…｡
私…トリップじゃなくてタイムスリップした感じですか?

ん?何で私19世紀なんて言ったんだろ｡
たしかに頭の中で何故かこのワードがくるくる回ってはいるが｡

その後､どうなったかと申しますと｡
「あの大丈夫です…一人で出来」
「いけません｡私共にお任せを」
「は…はぁ」

どうしてもお礼がしたいというジョージに根負けし(それによく分からない場所に独りとか無理だし)､ジョージの家に来たのだ｡
お家を見てビックリ｡
お屋敷だった｡庭も広い｡すごい｡…にしても､このお屋敷どっかで見たことあるようなないような｡

詳しく説明されてさらにビックリ｡
ジョージ·ジョースターは貴族で現当主なんだそうな｡
あれぇ､何か聞いた事ある感じが…｡

何はともあれ､驚きだぜぇ｡

そして､私はずぶ濡れという事もあり､召使いさん達のお世話になっている｡

にしても｡あの｡

「す…すみません…お風呂から着替えまでやって頂いて」
本当に細々とお世話してもらっている｡申し訳ないやら恥ずかしいやら｡
貴族って細々お世話してもらってたってマジだったんだ｡
私､貴族じゃないけど｡

とりあえず今日はもう遅いので寝なさいと言われ､部屋を用意してもらった｡
着替えは可愛い寝巻きだった｡袖口がヒラヒラしたワンピースみたいだった｡

「しゅ…しゅごい」
豪華｡
なんて素晴らしい装飾品の数々｡

呆気にとられていると｡最早精神安定剤と化しているスマホ(誰かに回収され大事になってもアレなのでお風呂に入ってる間も手に持ってた(泡避けるの大変だったァ))から再び高らかに音楽が鳴った｡
慌てて持ち上げ､音量を下げる｡

今更気付いたが､この音楽は通知音だったのだ｡
「通知音てことは…」
通知を確認する｡
すると2件メールがあった｡

「あれ…1件目何も書いてない……」
1件目は何も書いてない､空白のメール｡
「てか､コレ誰からのメール?」
ボヤきながら2件目のメールを開く｡

そこには衝撃的な事が書いてあった｡

「トリップおめでとう…」

トリップ…

おめでとう…?

「えっ!?どゆことっ!!」