第40話「To Be Continued?」 ページ40
2001年初頭｡
「どうなってるんだ…一体…」
私はフランスとイタリアの国境付近に偶然居たのだが｡
「…こりゃあ獣の仕業にしては…なぁ｡それに…人の仕業にしたってこいつァ…」
まばらに続いた血痕｡
そして物言わぬ死体達｡
複数のヒトと獣が単なる肉塊と化していた｡
「…真逆スタンド使」
私はそこで言葉を切り､後ろに飛び退いた｡
雪がはらはらと舞う｡
舞う雪は月光に照らされ場違いに美しかった｡
「なぁ…なぁなぁなぁ…血ィくれよォ…あったけぇ…血をよォ…おくれよォ…なぁ?」
私が先程まで居た場所に虚ろな目をした青年が居た｡
青年の口からは白い吐息すら出ない｡
そして大きく口を開いて喋るのでチラチラと牙が覗く｡
「嫌だって言ったら?」
「そりゃあよォ…あれだよォ…えひゃひゃひゃッ!」
情緒不安定なのか青年は笑い出した｡
「あれって?」
「あれだよ…あれぇ…あれっつったらさァ!!」
「殺してでも吸っちまうってことさァ!!!!」
刹那､青年＿吸血鬼が飛び掛ってきた｡
「残念だが､それこそ無理だ」
私は鞭を鋭く振った｡
束の間､絶叫と陽の光を彷彿とさせる輝きが辺りに満ちた｡
「本当にどうなってやがる…」
思わず剣を帯びた声音となる｡
私は警察に通報した後､なるべく荒らさない様に死体やその周囲を調べた｡
調べたのだが｡
「コレは…」
死体の周りには血だけでなく､小型の注射器やら､薬の袋やらが落ちていた｡
薬の名称らしきものもイタリア語で書いてあった｡
その薬 物はSPW財団本部にて以前､写真を見たことがあった｡
それは数年前から問題視されていた「麻薬」の原物の写真だった｡
今､足元にある薬はその「麻薬」と同じだった｡
「…どうにも繋がってきそうだな…」
その後､到着した警察の部隊に事情を説明｡
説明した＿筈だったのだが｡
それから何日経っても報道も何もなかったのだ｡
別に隠す事でもないだろうに｡
確かに不安は煽られるかもしれないが､隠し立てしたところでどうにかなるわけでもあるまい｡
それに被害者達の身元はどうなるというのだろう｡
何かある｡
何かはわからないが｡
確実に何かが起きている｡
個人とかそういうレベルではない何かが｡
「うにゃああああ!どうなってんじゃ!最近色々あり過ぎなんだよ!んもう!」
私はSPW財団本部にて板チョコをもぐもぐしながら大量の書類を眺めた｡
猫が書類の上にあった一枚の写真をちょいょいと触る｡
「似てるよね…その子…」
私は板チョコの最後の一片を口に放り込んだ｡
続く (更新停止中)
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夢書き(プロフ) - りつさん» 有難うございます!更新頑張ります!浮気騒動の件については後々､詳しく書く予定ですのでお楽しみに!! (2018年12月9日 20時) (
レス) id: a3e5dfe3b2 (このIDを非表示/違反報告)
りつ - 小説とても面白いです！更新頑張って下さい！主人公ちゃんの浮気騒動の件を詳しく知りたいです！シーザーの反応がとても気になります！ (2018年12月9日 19時) (レス) id: 274504bcff (このIDを非表示/違反報告)
夢書き(プロフ) - 野菊さん» 有難うございます!とっても嬉しいです!!更新頑張ります｡ (2018年12月9日 13時) (レス) id: a3e5dfe3b2 (このIDを非表示/違反報告)
野菊(プロフ) - とても面白いです。続きが気になります！更新楽しみにしています。 (2018年12月9日 0時) (レス) id: 8aa83e8ed8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夢書き | 作成日時：2018年11月9日 21時
