第36話「ドアを開けたらそこには」 ページ36
師走のとある満月の夜｡
私は杜王町をぶらぶらと歩いていた｡
寒い｡
だが､雪があるからかむしろ暖かい｡
月の光が世界を照らしていた｡
「ふぅ…このぐらいの時期に私は色々あるよなァ…「前」も「今」も…」
独り言は白い息と共に､宙にそのまま吸い込まれていった｡
「でも色々あった後も､大変なのには変わりないか」
苦笑と共にまた白い息が宙へ吸い込まれる｡
「エジプトツアーも大変だったなァ…その後も大変だったけど」
再び苦笑しながら私は､ある事を思い出していた｡
あれは＿エジプトから帰って来て数ヶ月経った辺りだったろうか｡
私の人生の中でもかなりの大事となった出来事があった｡
ある日の事､私は財団関連の仕事で偶然会ったスモーキーと談笑した後､ジョセフの家に遊びに行った｡
しかし､すぐに私は遊びどころではなくなるのだった｡
私は軽くノックをし､意気揚々と愛しのはとこの部屋の扉を開けるとそこには＿｡
私の夫に壁ドンされた私のはとこが居た｡
ただ見た感じ､そうとしか表現出来なかった｡
そしてシーザーとジョセフの会話で私は更に困惑することになった｡
てっきり私はジョセフがシーザーを怒らせるか何かしたのかと思ったのだがそれは違ったらしい｡
「ジョジョォォォォ……ッ」
「シ…シーザーちゃあん…お､落ち着こうよォ｡高血圧は身体によろしくないのよん」
「俺は十分落ち着いてるさ…心配ねぇぜ､俺の頭はクールだぜ」
確かに落ち着いてはいる｡
落ち着いてはいるのだろうが＿｡
完ッ全に＿貧民街テンション＿にしか見えない｡
懐かしいけれども怖いね､あのテンションは｡
よほどのことがない限り､とてもじゃないけど話しかけられないよ｡
2人は私の存在には気付いていないらしく､そのまま会話を続けた｡
「なぁジョジョ…別に俺は怒ってないし､怒らない｡だから…答えろ」
既に激おこな気がするシーザーちゃんは若干引き攣った笑みを浮かべた｡
ジョセフはシーザーのあまりの剣幕と近さに､逃げるに逃げられない｡
心なしか､2人共同じくらいのムキムキなのに､ジョセフがか弱く見える｡
なんだろうね｡
カツアゲの現場にしか見えないんだよね｡
「ホル・ホースとかダービーとかボインゴとかマライアとかミドラーとか…聞いたよ｡色々聞いたよ｡…でもなぁ」
何故にその名前たちが今､出てくるのかと私は首を傾げた｡
第37話「私の浮気騒動」→←第35話「専門的なのって向き不向きが明確な気がする」
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夢書き(プロフ) - りつさん» 有難うございます!更新頑張ります!浮気騒動の件については後々､詳しく書く予定ですのでお楽しみに!! (2018年12月9日 20時) (
レス) id: a3e5dfe3b2 (このIDを非表示/違反報告)
りつ - 小説とても面白いです！更新頑張って下さい！主人公ちゃんの浮気騒動の件を詳しく知りたいです！シーザーの反応がとても気になります！ (2018年12月9日 19時) (レス) id: 274504bcff (このIDを非表示/違反報告)
夢書き(プロフ) - 野菊さん» 有難うございます!とっても嬉しいです!!更新頑張ります｡ (2018年12月9日 13時) (レス) id: a3e5dfe3b2 (このIDを非表示/違反報告)
野菊(プロフ) - とても面白いです。続きが気になります！更新楽しみにしています。 (2018年12月9日 0時) (レス) id: 8aa83e8ed8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夢書き | 作成日時：2018年11月9日 21時
