第32話「足掻き」 ページ32
「いッ今!奴をやっつけないと!「あの女の人以外」!ここに居る全員が吹っ飛んでしまうんだーッ!!」
随分御都合主義な能力だと内心舌打ちする｡
私と承太郎､露伴､康一が露伴に向けて駆け出す｡
「来るか!…承太郎!バイツァ・ダストはお前に会いたくない一心で発現した能力だッ!近づいて来いッ!時を止めてみろッ!何秒止められる?この私をもっと追い詰めるがいい!その限界のギリギリさが再びきっと!!バイツァ・ダストを発現させるのだ!」
「承太郎さんッ!時を止めろ!そいつにスイッチを押させるなッ!」
仗助が叫ぶ｡
しかしまだ射程距離まで入っていない｡
「いいや!限界だッ押…す…」
吉良が目を見開いて､自分の右手を見つめた｡
「な…何だ!?何だコレは!?動かない!動かせない!」
「貴方の右手は自分の衣服で固められてしまった」
吉良の右手は今にも何かスイッチを押そうとする形で､固定されていた｡
「貴方は気付かなかった｡星の輝きに気を取られていて､引きずり込もうと魔手を伸ばす崖に貴方は気が付かなかった」
吉良の右手は､先程までシャツと上着の袖だった蔓によってまだ衣服の状態の部分と手が縛られ固定された状態となっている｡
私のスタンドの射程距離はここに居る面子の中で一番だ｡
だが気付かれずに奴に触れるとなると難しい｡
吉良は必死だった｡
だからこそ私達の存在に意識が向かなかった｡
「こ…こんなもの!こんなもの引きちぎってやるッ!!」
「残念､もう遅い」
『ACT3FREEZE!射程距離5m圏内に到達しました!S・H・I・T!』
康一のスタンドにより､吉良の右手が地面へと沈む｡
しかしながら吉良はそれでもスイッチを押そうとした｡
「…押してやる…ぐっ…うっ…押してやるぅッ……!!」
その姿は最早､執念の塊といっていいだろう｡
承太郎が吉良に向けて大きく踏み出す｡
既に射程距離圏内に到達した｡
「このッ!クソカスどもがァァァァッ!!!!」
「スタープラチナ・ザ・ワールド!!」
「うげああああああッ!!」
気付いた時には吉良は吹っ飛ばされており､地面に仰向けになっていた｡
スタンドは出せておらず､右手も骨折しているようだった｡
もう流石に能力を発動出来はしないだろう｡
「押してやる…!押してやる…!今だ!…押すんだ!スイッチを!…押すんだ!」
吉良はそんな状態でもやろうとしていた｡
能力を｡
発動させようと足掻いていた｡
しかし｡
「おい!ストップ!ストーップ!そこに誰か倒れてるぞッ!!」
1台の救急車が吉良に向けてバックして来た｡
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夢書き(プロフ) - りつさん» 有難うございます!更新頑張ります!浮気騒動の件については後々､詳しく書く予定ですのでお楽しみに!! (2018年12月9日 20時) (
レス) id: a3e5dfe3b2 (このIDを非表示/違反報告)
りつ - 小説とても面白いです！更新頑張って下さい！主人公ちゃんの浮気騒動の件を詳しく知りたいです！シーザーの反応がとても気になります！ (2018年12月9日 19時) (レス) id: 274504bcff (このIDを非表示/違反報告)
夢書き(プロフ) - 野菊さん» 有難うございます!とっても嬉しいです!!更新頑張ります｡ (2018年12月9日 13時) (レス) id: a3e5dfe3b2 (このIDを非表示/違反報告)
野菊(プロフ) - とても面白いです。続きが気になります！更新楽しみにしています。 (2018年12月9日 0時) (レス) id: 8aa83e8ed8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夢書き | 作成日時：2018年11月9日 21時
