第19話「化かされたかと思った」 ページ19
私は基本的になにかしらに愛着が湧きやすいというか｡
惚れやすいというか｡
単純というか｡
自分に関わりあいのあるものに関してはことごとく愛着を持ちやすい｡
だから他は無関心というわけではないのだが｡
まぁ兎に角､私は愛着を何かに持ちやすい｡
それは自身のスタンドにも言わずもがな愛着を持ってしまっている｡
スタンドというか､スタンドで生み出したものたちというか｡
それらにも愛着を持った｡
「というか…「生命」を冒涜なんて出来んよなぁ…これが彼奴だったなら単なる駒にしか考えないんだろうけど､私には無理だわ」
私はきょろきょろと辺りを見渡した｡
黒猫の姿は見えない｡
「いくらなんでもねぇ…無下には出来んよ」
自ら迷子になりにいったとしても生みの親がそれを放っておくわけにはいかぬ｡
探さねばなるまい｡
「にゃんこーどこに行ったんだよぉー」
名前はまだないので､とりあえず呼び掛ける｡
ひたすら歩き回りにゃんこにゃんこ連呼していると､あることに気付いた｡
「ありゃ…こりゃあ一体全体…はぁ…」
私はジョセフが考える時によくする仕草を真似た｡
「こいつァ…狐狸にでも化かされたかねぇ…」
どうやら私は同じ道を堂々巡りしているらしかった｡
見覚えのあるポストが､家々が何回も視界にチラつく｡
「真逆とは思うけど…」
新手のスタンド使いの御登場ではあるまいな｡
そう訝しんでいた時､凛とした声が私の背中に当たった｡
「どうかしました?」
振り返るといつの間にか背後に少女が立っていた｡
「あ…ああ､その…実は道に迷ってしまったようで」
私は素直に打ち明けた｡
彼女がスタンド使いとは思えない｡
直感ではあるが､敵意などの類は一切感じられないからだ｡
それに､もし危害を加えようと思っているならもうとっくに仕掛けている筈である｡
「ふふふ､今日はこれで3人目だわ」
少女はにこにこと笑った｡
3人目ということは私以外にも迷った者がいるということだろうか｡
「いいわ､道案内してあげる」
「ありがとう､助かるよ…でもその前にね」
言葉が半端に途切れた｡
探していた猫が家の塀を悠々と歩いていたのを発見したからである｡
猫は私を見つめて一声鳴いた後､私の足元まで降り立ちすり寄ってきた｡
「まぁ可愛い」
「うふふ､キャワイイでしょう!中々の美猫でしょう?」
私は猫を抱き抱えて笑った｡
少女も楽しげに笑った｡
「…可愛いといえば､そこの家の犬も」
そして少女はある話を語り始めた｡
第20話「幽霊少女と幽霊犬」→←第18話「コンビニスイーツが食べたいの」
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夢書き(プロフ) - りつさん» 有難うございます!更新頑張ります!浮気騒動の件については後々､詳しく書く予定ですのでお楽しみに!! (2018年12月9日 20時) (
レス) id: a3e5dfe3b2 (このIDを非表示/違反報告)
りつ - 小説とても面白いです！更新頑張って下さい！主人公ちゃんの浮気騒動の件を詳しく知りたいです！シーザーの反応がとても気になります！ (2018年12月9日 19時) (レス) id: 274504bcff (このIDを非表示/違反報告)
夢書き(プロフ) - 野菊さん» 有難うございます!とっても嬉しいです!!更新頑張ります｡ (2018年12月9日 13時) (レス) id: a3e5dfe3b2 (このIDを非表示/違反報告)
野菊(プロフ) - とても面白いです。続きが気になります！更新楽しみにしています。 (2018年12月9日 0時) (レス) id: 8aa83e8ed8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夢書き | 作成日時：2018年11月9日 21時
