放り投げられた 32 ページ35
「A」
あれ…?お母さんが呼んでる
『どうしたのお母さん』
「お母さんはね、子供たち1人でも欠けたら生きていけないの
あなた達は唯一の宝物だから」
ふふ、それ何度も聞いた
『大丈夫!居なくならないよ!』
「本当…?」
だって、居なくなる理由がないもの
『本当!』
「──────なら、どうして居なくなったの」
『…ぇ…?』
お母さん…?
「お母さんは何度も何度も言ってきたわ、お金も地位も命もいらない、あなた達さえいてくれたらって
あなた達がお母さんの命だって
なのになんで
なんでいなくなったの!!!」
『ちが、おかあさッ…!』
「探しても探してもあなたはどこにもいない
お姉ちゃんたちだって一生懸命あなたのこと探してるのに!
どうして!?
何が不満なの!!!」
『違うよお母さんッ…!不満なんて何も無い!
私には、家族がいてくれればそれだけで…!』
「ねぇ、A
貴方が居なくなるというのなら
その前に、家族全員で…この世をたちましょう…?
大丈夫、怖くないから…」
『誰……違う、お母さんじゃない…。
本当のお母さんはそんなこと言わない!
私がいなくなっても、残されるお姉ちゃんたちのことを考えて命を絶つなんて絶対しない!!
こんなの悪夢よ!夢なんでしょ!?
覚めてよ!!早く!早く!!』
耳を塞いでも、お母さん…いや、偽物の声が聞こえる
嫌だ、嫌だよ…あんなのお母さんじゃない…!全部夢…!!
助けて…!
『助けてッ…中也…!!』
中「─────A!!!!」
『ッ!?っは、っは…!ちゅ、や、にいさ…?』
中「大丈夫か…!?」
エリ「リンタロウ!替えの濡れタオル持ってきて!」
森「了解だよエリスちゃん!」
尾崎「酷い汗じゃ…」
夢野「ぼ、僕の異能のせい…!?」
今のは、夢…?
『ッ…良かったっ…!みんなが、いてっ、くれて…!良かった…!』
中「!、…大丈夫だ、俺達はいつだってAの傍にいる。
だから、泣くな」
『っうん…!!』
ごめんなさい、お母さん
こんな親不孝者の娘でごめんなさい
どうか、どうか
私のことは忘れて
幸せに暮らしてください
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ロア - 今の私とまるっきり同じなんだけど (2022年9月21日 17時) (レス) id: f71c6b27b8 (このIDを非表示/違反報告)
ロア - e…設定のやつ私ジャングル田中 (2022年9月21日 17時) (レス) @page1 id: f71c6b27b8 (このIDを非表示/違反報告)
酸素無駄遣い装置 - 私も放火事件のニュース、見ました。最近は、理不尽極まりない、事件、事故が多くて、ニュースを見れば毎日そう云う事件の事を目にします。これを機に一人一人が何か行動を起こすべきなのかもしれませんね。 (2019年7月23日 18時) (レス) id: 8cc010c4ca (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(もみじ) - 院長先生好き。なんか・・・声がいい!(まぁ一番はちゅややけんな!) (2019年7月3日 21時) (レス) id: a1dab6af9d (このIDを非表示/違反報告)
玲奈(プロフ) - 更新待ってます!頑張ってください! (2019年6月9日 16時) (レス) id: b826bbf687 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:繭花 | 作成日時:2019年5月14日 5時