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高校生活は無事に終わり、大学に進学した。
全員が同じ大学なわけではなかったが、それでも、駅二つ三つの距離しかない、近くの大学だった。
偶々、第一志望、第二志望が近くだったから良いものを、心配だからと、グルッペンが第一志望から私の希望大学まで落としたのには、驚愕した。
『駄目だよ、私のせいで、グルッペンのやりたいこと出来なくなっちゃう…』
「十分学びたいことは学べる、視野には入れてた大学なんだから、良いだろ」
『でも、滑り止めじゃん…』
「…お前は他人に気を利かせすぎなんだよ」
『ちがっ、これはそんな簡単な問題じゃないから、こんなに反対してるんじゃんか！』
「俺はお前と結婚したい」
『はっ…？』
「だから、俺にとってお前と同じ大学に行くのは、何がなんでも必須事項だ」
いや、それで許したわけじゃない。
混乱してその後言葉は出てこなかったけど、結局、グルッペンの意思は最後まで変わらず、担任の先生の反対も、良いように言いくるめて、楽々と受かってしまったのだ。
私は悪くない。
『……な、んで…』
「…何で？復讐の為に決まってんでしょ」
『…どうして…誰から…』
「簡単よ、高校の先生の中に、一人スパイがいただけ…私が、そんな容易く離れてくれるとでも思ったのかしら」
…彼女は、決して、いじめの発覚のせいで転校したわけじゃなく、親の転勤で転校になったらしかった。
いじめのことは、その先生によって、そして、学校側のエゴによって、公にはされず、被害者と加害者のみが知る、禁断の事実と成り果てていた。
「…大丈夫、もう貴女に興味はないから」
『い、いや…やめて、みんなには、手出さないで…』
「ええ、死ねだなんて言わない、あんたにも、あいつらにも、ただ、確かめてあげるだけ」
どんなに、あの時死ななかった自分を恨んだか。
…今思えば、酷く残酷なことだ。
自分の生を悔い、自分の死を懇願するなんて。
人は不器用すぎる。
一時の恐怖に、いつまでも逆らえない。
だから、私の口も、勝手に、何を言っても無駄なのだと、悟ったのだ。
「あんたらの言う、強ーい強い、友情とやらを」
そして、それが死への道だった。
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書籍姫 - 控えめに言って泣いた。好き。 (5月24日 14時) (
レス) @page28 id: e3ea7725f8 (このIDを非表示/違反報告)
セエレ(プロフ) - こんな神作がホイホイ見つかるもんだからこの界隈はやめられねえ… (5月24日 2時) (レス) id: b81e176fb0 (このIDを非表示/違反報告)
セエレ(プロフ) - 完結おめでとうございます！思ってたのと360°くらい違ったのにお気に入り小説のBest3に入るくらいの神作でしたよ…もう一度で二度どころか十度くらい美味しかったです…ご馳走様でした…書籍化して良いと思うこの小説. (5月24日 2時) (レス) id: b81e176fb0 (このIDを非表示/違反報告)
なな - コメント失礼します！想像を斜め上行く神作でした！！他の作品も見てみますね！！ (2022年12月14日 19時) (レス) @page27 id: 7cadbb1f0e (このIDを非表示/違反報告)
ぽぺに(プロフ) - 神作品です！大好き！ちょっとメリバちっくな所大好きです！ (2022年7月10日 10時) (レス) @page27 id: bcadc0cb73 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：五千時 x他1人 | 作成日時：2020年4月19日 13時
