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全くもって訳の分からないこの状況。
だけど、
どうやらこの人はあたしに喧嘩を売っているらしい
という事だけは確かだと思う。
アレかな？
実はドSで女泣かすのに快感を覚えるタイプとか。
それとも、逆にドMでわざと挑発してキレさせた女から罵倒されたいとか？
ーーどっちにしても…
「ーー面倒くさ…」
アナタの性癖に付き合えるほどの余裕も優しさも持ち合わせていないから。
「なんか健気な女に仕立てもらったのに申し訳ないんだけど、アナタの好奇心に付き合う義理はないので。」
そう告げて伝票に伸ばした手は、その手前で手首を掴まれて動きを止められた。
「ーー怒らせてしもた？
ゴメンなぁ？悪気はなかってん。
やから、もぉちょい付き合ってよ。
せめて、そのグラスが空になるまで、なぁ？」
まだ三分の一程残るあたしのハイボールのグラスを顎で指して、それから覗き込むように首を傾げた。
そのあざとさに、なんだか背筋が寒くなった。
「ーーこの状況で、安田さんと同席する意味が分かりません。
二人でお酒飲んだところで、お互いにとって有意義な時間になるとは思えませんし。」
ーーだから、失礼します。
そう告げて今度こそ席を立とうとしたのに。
「アカンてっ！
オレ、浅井さんに文句言いたいねんもん。」
拗ねたように、少し高い声でそう言い放ってから、への字になった眉と唇。
腰を上げたあたしを恨めしそうに見上げる、ナチュラルな上目遣い。
実家の愛犬の拗ねた顔を彷彿とさせるその表情に、思わず…
ーーまぁ、確かに可愛いよね、うん…
とか、現状も忘れてホッコリしてしまった。
「っ、て、いや、あたしは安田さんから文句を言わる覚えはないので。」
いかんいかん。
この人は、あんまり深入りしちゃいけない人だ。
サラッと横をすり抜けて立ち去った方がいい人。
そんなアラートが出ているのに。
それなのに…
「浅井さんに覚えがなくても、オレにはあんねんもん。
それに、飲み物残して帰るなんて、マナー違反やで。
浅井さん、そーいうことしないタイプやろ？」
あたしがどんなタイプかなんて知らないでしょ？
と言いたいところだが、
ニヒッと前歯を見せて笑ったその顔には、先程までのあざとさは感じられなくて。
小動物のようなその顔に、毒づくのも抗うのも無駄な抵抗に思えて、
ついでに少しだけ、この得体の知れない人に興味が湧いてしまって、
気付けば素直に腰を下ろしていた。
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まめまめた(プロフ) - yuki sさん» yuki sさん☆コメントありがとうございます！きゅんきゅんお届け出来て良かったです( ´ ▽ ` ) (2019年8月1日 10時) (
レス) id: 955d73cb24 (このIDを非表示/違反報告)
yuki s(プロフ) - 可愛かったです！きゅんきゅんしました (2019年7月31日 21時) (レス) id: 420ff5d14c (このIDを非表示/違反報告)
まめまめた(プロフ) - まあこさん» まあこさん☆読んでいただけて良かった〜リクエストにお応えして書くが初めてだったので、こんな感じでいいのかなぁ？と一人でドキドキしておりました(￣▽￣;) 楽しんでもらえたなら幸いデス(´∀｀=) (2019年7月29日 17時) (レス) id: 955d73cb24 (このIDを非表示/違反報告)
まあこ - 以前にリクさせて頂いた者です！書いて下さりありがとうございます！更新が上がってるのを見てもしや！とテンションが上がり、読ませて頂いて胸がドキドキして1人で悶えさせて頂きました！(笑)悶々とする安田くんほんとに最高でした！めちゃくちゃ嬉しいです！ (2019年7月29日 13時) (レス) id: 33083b39c7 (このIDを非表示/違反報告)
まめまめた(プロフ) - ブルームーンさん» ブルームーンさん☆いよいよ大阪はじまりますねっ！たーっぷり愛を受け止めてきてください(≧∀≦) ちなみに私は自分史上最高の席で受け取った愛の余韻からまだ抜け出せてません(〃ω〃)笑 (2019年7月27日 7時) (レス) id: 955d73cb24 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめまめた
| 作成日時：2019年6月12日 10時
