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「ーー何やろな…俺も、もう分からへんねん。」
裕は少し間を置いてから、小さく呟いた。
ーー何が？
とあたしが聞く前に、
「別れたない、はずやねんけど…
やっぱしショックだったんかな、、」
自分の気持ちが届いていなかったこと。
彼女の気持ちに気付いてやれなかったこと。
彼女が他の男を少しでも見ていたこと。
そしてこんなにも簡単に、別れ話をされたこと。
その全てが、裕の心に傷を付けていた。
「ーーまぁ、俺が悪かったんやろうけどなぁ…
長い付き合いの中で、色んな努力、怠けてしもぉてたんやな…」
はあぁ、と深い深い溜め息を落とした裕の横顔にギュッとなったこの胸にあったのは、
同情なのか、トキメキなのか。
分からないまま、
少し項垂れてあたしの目線と同じ高さに下りてきた頭に、手を伸ばしていた。
指先に触れた綺麗な黒髪は、思っていたよりも柔らかくて、
ピクンと肩が跳ねた後、ゆっくりとあたしに向かってあげられた視線。
その黒い瞳は少し潤んでいるようにも見えたし、
何も映していないようにも見えた。
だけどその瞳をあたしから晒す事なく、
「ーーアイツが言うてた、距離を置きたいって意味、ちょっと分かる気すんねん。
こんなぐちゃぐちゃな感情のまんま会いに行ったらアカン気ぃする。
アイツの事もやけど、自分の気持ちも、よぉ考えてみた方がええんかなって…」
そう言った彼は、あの時何を思っていたのか。
やっぱりあたしには分からない。
分からないけれど、
あの時あたしの中で確かに芽生えたものがあって。
��こんな状況で距離を置いたら、そのまま心が離れてしまう可能性が高いですよ。��
��別れたくないなら、とりあえずその気持ちだけは伝えておかなきゃ駄目ですよ。��
そんなアドバイスが頭に浮かびながらも、
「ーーちょっと休憩して、ゆっくり考えたらいいと思いますよ。」
その瞳を真っ直ぐに見つめ返して言葉を紡いだこの口も
艶やかな黒髪に一度指を絡ませてから離れたこの手も、
芽生えてしまったあたしの中の欲に、実に忠実だった。
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まめまめた(プロフ) - yuki sさん» yuki sさん☆コメントありがとうございます！きゅんきゅんお届け出来て良かったです( ´ ▽ ` ) (2019年8月1日 10時) (
レス) id: 955d73cb24 (このIDを非表示/違反報告)
yuki s(プロフ) - 可愛かったです！きゅんきゅんしました (2019年7月31日 21時) (レス) id: 420ff5d14c (このIDを非表示/違反報告)
まめまめた(プロフ) - まあこさん» まあこさん☆読んでいただけて良かった〜リクエストにお応えして書くが初めてだったので、こんな感じでいいのかなぁ？と一人でドキドキしておりました(￣▽￣;) 楽しんでもらえたなら幸いデス(´∀｀=) (2019年7月29日 17時) (レス) id: 955d73cb24 (このIDを非表示/違反報告)
まあこ - 以前にリクさせて頂いた者です！書いて下さりありがとうございます！更新が上がってるのを見てもしや！とテンションが上がり、読ませて頂いて胸がドキドキして1人で悶えさせて頂きました！(笑)悶々とする安田くんほんとに最高でした！めちゃくちゃ嬉しいです！ (2019年7月29日 13時) (レス) id: 33083b39c7 (このIDを非表示/違反報告)
まめまめた(プロフ) - ブルームーンさん» ブルームーンさん☆いよいよ大阪はじまりますねっ！たーっぷり愛を受け止めてきてください(≧∀≦) ちなみに私は自分史上最高の席で受け取った愛の余韻からまだ抜け出せてません(〃ω〃)笑 (2019年7月27日 7時) (レス) id: 955d73cb24 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめまめた
| 作成日時：2019年6月12日 10時
