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「ーーじゃあ、あたしと付き合ってみませんか？」
よくもまぁあんな事を言ったなと、今でも自分の発言が信じられないものだ。
あたしらしくもない。
結果など分かっていたのに、勝ち目のない勝負に挑むなんて。
だけど、もっとらしくなかったのは、裕の方だ。
「ーーそれも、アリかもわからんな…」
ポツリと返したその言葉の裏にあった彼の気持ちは、未だに分からないままだ。
分からないままでいいのだ。
新しい職場にも慣れ始めた頃に、久しぶりに裕から連絡が来た。
『今日、空いてへん？』
簡潔なメッセージからは、何の感情も読み取れなかったが、前回の流れからして、仲直りの報告だろうと思い、
『空いてますよ』
こちらも簡潔に返信した。
仕事終わり、指定された店に行くと、裕は既に飲み始めていて、
よぉ、とあたしに気付いて手を挙げたその表情は、予想とは違っていた。
「お疲れさまです。
サヤカさんは誘ってくれなかったんですか？」
少し頬がこけたようにも見えるその顔に、薄っすらと不穏な空気を感じながら、
あえて無視してサラッと聞いてみたものの、
「ーー別れた。」
予想を上回る言葉が、酷く平らな声で、簡潔に出てきた。
「ーーな、んで、ですか…？」
「要は、捨てられた、、って事なんかなぁ…？」
ボンヤリと呟いた裕の横顔を見れば、まだ何も飲み込めていないことが分かって。
それでも、彼女の気持ちを、あたしを通じてでも、どうにか分かりたかったのだろう。
ポツリポツリと話してくれた。
「ーープロポーズ、ちゃんとしたんやで？
オマエは好きな道を選べばええ。オマエの選択やったら、俺は全部引き受けたるからって…
そしたら、泣きよるん。
ごめんなさい、言うて…」
サヤカさんも、悩んでいたのだろう。
仕事のこと、結婚のこと、人生のこと。
あたし達は諸々考えてしまうお年頃だから。
「ちょい前に、仕事で憧れとった先輩から、告白されたんやて。
勿論、断ったらしいんやけど、どっか揺れ動く気持ちもあって、そんな中でこないだ俺とケンカして…
ますます、自分の気持ちが分からんようになっててんて…」
裕の気持ちを信用しきれずに、他の人に揺らいだ自分には、プロポーズを受ける資格なんてない。
このまま一緒にいる資格も、ない。
そんな結論を出したサヤカさんの気持ちなど、理解出来るはずもない。
ーー心底、馬鹿げていると思った。
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まめまめた(プロフ) - yuki sさん» yuki sさん☆コメントありがとうございます！きゅんきゅんお届け出来て良かったです( ´ ▽ ` ) (2019年8月1日 10時) (
レス) id: 955d73cb24 (このIDを非表示/違反報告)
yuki s(プロフ) - 可愛かったです！きゅんきゅんしました (2019年7月31日 21時) (レス) id: 420ff5d14c (このIDを非表示/違反報告)
まめまめた(プロフ) - まあこさん» まあこさん☆読んでいただけて良かった〜リクエストにお応えして書くが初めてだったので、こんな感じでいいのかなぁ？と一人でドキドキしておりました(￣▽￣;) 楽しんでもらえたなら幸いデス(´∀｀=) (2019年7月29日 17時) (レス) id: 955d73cb24 (このIDを非表示/違反報告)
まあこ - 以前にリクさせて頂いた者です！書いて下さりありがとうございます！更新が上がってるのを見てもしや！とテンションが上がり、読ませて頂いて胸がドキドキして1人で悶えさせて頂きました！(笑)悶々とする安田くんほんとに最高でした！めちゃくちゃ嬉しいです！ (2019年7月29日 13時) (レス) id: 33083b39c7 (このIDを非表示/違反報告)
まめまめた(プロフ) - ブルームーンさん» ブルームーンさん☆いよいよ大阪はじまりますねっ！たーっぷり愛を受け止めてきてください(≧∀≦) ちなみに私は自分史上最高の席で受け取った愛の余韻からまだ抜け出せてません(〃ω〃)笑 (2019年7月27日 7時) (レス) id: 955d73cb24 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめまめた
| 作成日時：2019年6月12日 10時
