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「おはよぉさん…」
朝ごはんが出来上がるタイミングで起きてきた彼。
「おはよう。」
ニャ〜ニャ〜
あたしの声に被せるように彼の足元に擦り寄りながら可愛い鳴き声をあげるチーちゃん。
(オイ、キミはやっぱりあたしの味方じゃないのか？)
チーちゃんを撫でるためにしゃがみ込んだ彼とあたしの視線は、
ほら、今朝も交わらない。
我ながら狭い心だと自覚しながらも、
「はい、チーちゃん、ご飯だよ〜」
と二人の時間を邪魔するように声をかけた。
ニャー
と返事をする様に餌入れを持ったあたしの足元に寄ってきたチーちゃんの視線が、
(ーー大人げないわね…)
と言っているように見えるのは、考え過ぎだろうか？
でも、まぁ、そうだよね。
「信五も、ご飯出来てるよ？」
「おー…」
まだ少し眠たげな声で返事をしてテーブルにつく彼とはやっぱり視線が合わないわけで、
もうこれはチーちゃんの所為でないことは分かってますよ…
「今日も遅くなる？」
「おん、待たんでええから先寝ときや。
寝不足なんやろ？」
やっと視線を向けてくれた事を素直に喜びたいのに、
どうやら彼が見ているのは、まだ化粧で隠せていない目の下のクマのようだ。
「そもそも今日、オマエ休みやろ？
俺に合わせて朝っぱらから起きんでええって言うとるやろ。」
そう言う彼の視線はもうテレビに向けられていて、
彼のその言葉の奥にあるのが、
あたしに対する優しさや気遣いなのか、
それとも、唯一残されたこんな僅かな二人の時間さえも必要ないということなのか…
それを読み取る事も出来なかった。
「…ん、そうだね……」
曖昧なあたしの返事も、聞いているのかいないのか、彼はそれ以上何も言わなかった。
毎朝��おはよう��を言えて、
一緒に朝ごはんを食べて、
��いってらっしゃい��で送り出して、
��おかえりなさい��で迎える。
そんな毎日を望んで、彼と一緒に住むことを決めた。
そして、それは今だって叶えられているのに、
あたしはどうしてこんなに苦しいのだろうか…
「じゃあ行ってくるわ。」
「いってらっしゃい。」
そんな定型文みたいな挨拶でも、彼と交わす言葉を必要だと思うのはあたしだけなのかな。
だけど、
必要だと言いながら、苦しくて、虚しい。
「あたしがいなくなったら、寂しい…？」
ドアの向こうに消えた背中に小さく問い掛ければ、
ニャ〜
温かな毛玉が足元に寄り添ってくれた。
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まめまめた(プロフ) - 渡璃凛さん» 渡璃凛さん☆はじめまして！コメントありがとうございます！文才なんて恐れ多いっ( ；´Д｀)誤字脱字だらけののろのろ更新ですが、引き続きよろしくお願いします(^^) (2020年9月9日 13時) (
レス) id: a925dd1186 (このIDを非表示/違反報告)
渡璃凛(プロフ) - 初めまして！更新めっちゃ嬉しいです！その文才本当にリスペクトしております、、！更新頑張ってください！！ (2020年9月5日 14時) (レス) id: d9624783f4 (このIDを非表示/違反報告)
まめまめた(プロフ) - ブルームーンさん» ブルームーンさん☆パワーワード笑確かに！笑 (2020年7月13日 12時) (レス) id: a925dd1186 (このIDを非表示/違反報告)
ブルームーン(プロフ) - こんにちはm(_ _)m「章ちゃんの相方ちゃん」…なんてパワーワード…呼ばれたい…(ストーリーの主旨と離れててすみません) (2020年7月5日 22時) (レス) id: a475b78d7e (このIDを非表示/違反報告)
まめまめた(プロフ) - あーばるさん» あーばるさん☆コメントありがとうございます！他の作品も読んでいただいているとは、有り難し( ´∀｀)今のところ丸山さん出番少ないですが、ここから出番が増えますので、お楽しみいただけるようがんばります！ (2020年7月5日 19時) (レス) id: a925dd1186 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめまめた
| 作成日時：2020年1月28日 14時
