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「A」
「わっ……龍臣さん!!」

買い物帰り、公園で休憩していると突然話しかけられたことにより体が大きく跳ねてしまった。それを見た龍臣は笑みを浮かべながら私の座っていたベンチに腰をかける

「この間ぶりだな、この辺に住んでるのか?」
「まあ……龍臣さんは……仕事で?」
「ああ、ちょっと警察庁に用事があって……気休めに寄った公園でまさかAに会えるとは……俺もついてるな」


時間は丁度お昼時で龍臣をランチに誘うと迷うことなく承諾してくれた。


________________________________________________

入った店は明るい日差しの入る清潔感があるカフェで、ランチを食べに来たと思わしきOLやカップル達で賑わっている。
店員に窓側の席に案内され、注文をする。

「Aとこうして2人で飯を食べるなんて……学生ぶりか?」
「2人で食べたことありましたっけ?」
「え!?酷いな〜。ほら、Aが高校生になってすぐの頃寄り道に誘っただろ?」

そんな事があっただろうか……。
高校時代、お互い部活動の事もあり同じ方向でも一緒に帰ったことなど殆ど無かったし、多分部活に入る前の話だろう。

「Aって逆に俺との思い出あるの?」
「え……うーん……」
「悩むのかよ!ちょっとショックだわ」
「冗談ですよ」

昔話をしていると料理が運ばれてくる。私は頼んだペペロンチーノを早速口に入れるとニンニクが嗅覚を、トウガラシが痛覚をピリッと刺激する。美味しい。

「そっちも美味そうだな、俺のもやるからひと口」
「いいですよ」

そう言って新しいフォークを渡そうとすると、龍臣が口を開けて待っている事にピタリとその手が止まった。

「ほら、早く」
「えー……」
「あーん」

仕方がない、と手に持った新しいフォークを使ってパスタを絡め、龍臣の口へと入れる。パクッと閉じられたその口から「うまい」の3文字が出てくるのは早かった。

苦笑いを零しながらふと窓の方へと視線を向けると、面してる歩道とは車道を挟んで向かい側の人物と目が合った。

私は窓側の席である事をここまで後悔した事はない。多分彼は私が気づくよりも前にこちらを見ていた。

最悪だ。

そのまま無表情で視線を逸らしてその場から動き出すシャンパンゴールドを見つめ、私は何を言われるのかをひたすら考えた。


________________________

ば!!!?????
お気に入り1000人越えありがとうございます(;▽;)

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(プロフ) - ぱぱんださん» 殴り書き文に丁寧に感想くださりありがとうございます。勿論一部の方のみというのは重々承知ですのでこれからも私は続けていきたいと思います (2018年6月11日 1時) (レス) id: 4d1a807fc3 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぱんだ(プロフ) - が自身もよくわかるだけに、思わず長々とコメントしてしまいました。失礼致しました。そんな方たちばかりではないこともまた、わかっていらっしゃるかと思いますのでこれからもぜひ、更新頑張って下さいね(*^^*)応援しております! (2018年6月9日 22時) (レス) id: d7440f8beb (このIDを非表示/違反報告)
ぱぱんだ(プロフ) - 少し目につき、少々思うところはありました。それだけ人気なジャンルであることは重々承知していますが、自分の作品として世に送り出す以上、最低限、マナーと責任は持つべきだと私は思います。持論を勝手に申し上げてしまって申し訳ありませんが、柚木様のお気持ち (2018年6月9日 22時) (レス) id: d7440f8beb (このIDを非表示/違反報告)
ぱぱんだ(プロフ) - 前作から密かに読ませていただいております。ツンツンな降谷さん、とても素敵です!今回、騒動の件を読んでコメントさせていただきました。正直な所そのようなことが起こっていたことすら知らなかったのですが、無断転用や転用とまでいかなくとも非常に似た類似作品など (2018年6月9日 21時) (レス) id: d7440f8beb (このIDを非表示/違反報告)
*柚木*(プロフ) - アレンさん» だいぶ感情に任せて書いたので無茶苦茶な文だったと思いますが読んで下さり、また同意してくださりありがとうございます。このような事を起こらせないことは難しいですが、そういった作品を消して行く事は可能です。お互い良い創作活動ができるよう頑張りましょう。 (2018年6月9日 7時) (レス) id: 4d1a807fc3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*柚木* | 作成日時:2018年4月1日 21時

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