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そのまま眠ることはせず、起きてボーッとしていると、寝室のドアが開いた。反射的にそちらを向くと降谷がこちらをみて立っていた。
「起きてたのか」
「あ、うん。朝ごはん……」
そう言ってキッキンに行こうとすると「コンビニで買っていく」と止められた。もしかして私のご飯は食べたくないのだろうか、あの時美味しいって言ってくれたのも演技で本当は口に合わなかったんだろうか……。
「そ、っか」
うまく笑顔が作れずに降谷から顔を逸らした。ああまた泣きそうだ。
「もう俺に干渉しようとしなくていい」
ダメだ、耐えろA。新一君にも言われただろう。
「自分の食事も自分で作る」
ダメだ
「お前は自分の事だけを……」
「……んで」
ダメ……なのに
「な、んで、そんなこと、言うのっ……」
両目から溢れる涙は自分では止めることは出来なかった。
「私はただ、あなたが…………あなたのことが好きなだけなのにっ!!!」
降谷は目を丸くして大声でそう言った私をじっと見ていた。
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「何かありました?降谷さん」
「何も無い、いつも通りだ」
正直言うといつも通りではなかった。
早朝から想定外の事が起きた降谷はいつもよりもピリピリとしていた。それを感じ取った部下である風見は特別聞き入ろうとは思わなかった。というより聞いたら酷い目に会うだろうと思った。
「風見、例の件どうなった」
「ああ、はい」
しかし機嫌が悪いからといって仕事に支障をきたすような人ではないと知っている風見はいつも通り、仕事をしようと思った。
一通り報告を終えた風見は降谷の部屋から出ようとすると降谷に名を呼ばれて足を止めた。返事をして振り向くとそこにはゲンドウポーズというと通じるだろうか、その状態で物凄く怖い顔をしてこちらを見る上司に風見は怯えるしかなかった。
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*柚木*(プロフ) - にゃーのまるさん» ありがとうございます。続きも頑張って書いていきますので応援よろしくお願いします! (2018年4月2日 10時) (レス) id: 4d1a807fc3 (このIDを非表示/違反報告)
*柚木*(プロフ) - nanoka(*´∀`)さん» お返事遅くなり申し訳ありません。嬉しいお言葉ありがとうございます (2018年4月2日 10時) (レス) id: 4d1a807fc3 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーのまる(プロフ) - 主人公の恋がなかなか叶わないのって夢小説だと少ない方なのでそれプラスキャラ作りが固まっていて引き込まれるストーリーで良かったです。 (2018年4月2日 4時) (レス) id: 4d95e3749f (このIDを非表示/違反報告)
nanoka(*´∀`)(プロフ) - 凄く、心撃ち抜かれました← これから好きになってくやつですね!!すごい好きです!続き、首長くして待ってます!! (2018年3月28日 23時) (レス) id: 3399c25298 (このIDを非表示/違反報告)
*柚木*(プロフ) - ひゆめさん» いつもありがとうございます〜!頑張ります(^^) (2018年3月24日 2時) (レス) id: 4d1a807fc3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:*柚木* | 作成日時:2018年3月8日 22時