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──拗ねた状態のままで私はお祭りを堪能。代金は全て松田さんが自動的に払ってくれる。何故か機嫌がいいの。私と対照的に。
「いつまで拗ねてんだよ」
『松田さんが意地悪言ったからです』
「ガキか」
『ええ!ええ!どうせ子供ですよー!』
「おい……」
ぷんすこしながら、何とかして松田さんを負かしたい。一個くらい。そこで視界の端に入ったものへと指を差す。
『松田さん!あれやりましょう!』
「ん?金魚すくい?」
『どっちが多く掬えるか勝負です!私が勝ったら謝ってくださいね!』
「俺が勝ったら?」
『私に出来ることなら何でも聞きます!!』
「A、その言葉忘れんなよ?」
僅かに口角を上げて、ペロッと唇を舐めた松田さん。腕捲りまでし始めたんだけど。何か余計なことを言った気がするのは、気のせいかな?気のせいだよね?やばい……何させられるかわかんない。もしかしたら一週間くらいパシられるかもしれない……。絶対勝たなきゃ!──と意気込んだのだが
「……そんなんで良く勝負しようなんて言ったな」
『こ、こんなに難しいなんて……』
掬う間もなくポイに穴が空きました。松田さんのお椀には二匹が悠々と泳いでる。しょぼん……と肩を落としていれば、松田さんが私の手にあるポイを取った。そして自身が持っていたものを持たされ、私の手の上に彼の手が重なる。そして「金魚すくいのコツは……」と私の手を誘導するように動かしていく。
「──こう掬い上げる」
お椀に吸い込まれるように入った一匹の金魚。それを見れば「わぁ!今の感覚忘れないうちに」試したいって言おうと、松田さんの方へ顔を向ければ──ふに
『「っ!?」』
と。思っていたより松田さんの顔が近くて、彼の頬に私の口が当たってしまった。驚愕して持っていたお椀とポイは手から滑り落とし、ポイは水槽へ、お椀は松田さんが浮かべていたお椀を直撃。二つとも見事にひっくり返った。
最終的には引き分けで終わった金魚すくい。二人で並びながら歩くが、互いに顔を向けているのは明後日の方向。けど少しだけ二人の距離が縮まった夏祭りになった____。
with松田 コラボver.*9割9分こっちゃむ様作、雪丗は添えただけ→←【With 松田】
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雪丗(プロフ) - 新玲乃音元iqqvyuuさん» ここはこっちゃむ様との合作作品のコメント欄ですので、そのお話は私個人のボードかメッセージへお願いします。 (2019年9月11日 11時) (レス) id: 61bafc2705 (このIDを非表示/違反報告)
新玲乃音元iqqvyuu(プロフ) - 雪丗さん» 後々になったけど、コナン作品の新しい小説も公開しているので、宜しくお願いします。 (2019年9月10日 21時) (レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)
新玲乃音元iqqvyuu(プロフ) - 雪丗さん» 色気って言うより、あの台詞で……目眩までは、いかなかったけど、たまたま、ベッド近くで読んでてとつぜん【ゴン…】としてしまったのですよ。 (2019年9月10日 21時) (レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)
雪丗(プロフ) - 新玲乃音元iqqvyuuさん» 赤井さんの色気に当てられ目眩を起こし頭を強打ですか。痛いですね。申し訳ない(×_×)ですが赤井さんの色気はあれっぽっちではないと思うんです。ただあれ以上になると全年齢での閲覧は不可能なので抑えた結果がこれです!(笑)閲覧にコメントありがとうございました(^^) (2019年9月10日 21時) (レス) id: 61bafc2705 (このIDを非表示/違反報告)
新玲乃音元iqqvyuu(プロフ) - お二人とも、お疲れ様です! 最後の最後で赤井さんとの風呂のやり取りのあれは、あかんやろ!自分、頭を壁にぶつけてしまいました。 次回作や合作もがんばってください (2019年9月10日 8時) (レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪丗&こっちゃむ x他1人 | 作成日時:2019年7月18日 9時