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──屋台を順番に周り、萩原さんの元には頭にお面。手にはヨーヨー、綿菓子、焼きそば……と沢山の戦利品が。私の手元にあるのはりんご飴。

りんご飴をちまちま食べていたら、ふと視線を感じて顔を上げる。並んで歩いていた萩原さんが、こちらを見ながら微笑んでいた。首を傾げてどうかしたかと尋ねれば

「美味しそうに食べてるなーって思ってさ」

という言葉。それを聞き、萩原さんも食べたいのだろうと手に持っているりんご飴を彼の口元へ。きょとんとした顔で首を傾げた萩原さんに、笑顔で『どうぞ』と声を掛ける。すると彼は目を見開き、りんご飴を見たあと視線をさ迷わせた。

中々かぶり付かない萩原さんに、自分の勘違いだったかと手を引く。一口食べようと自身の口へとりんご飴を近付ければ、彼の端正な顔が目の前に現れた。

驚き固まっている私にお構い無く、萩原さんはりんご飴へとかぶり付いて

「ん……おいし」

と一言告げたら、顔が離れていった。追い掛けるように顔を向ければ、萩原さんは顔を正面に向けた状態で視線だけをこちらに向け

「A、顔がりんご飴みたいに真っ赤だよ?」

と悪戯っぽく笑んでいる。いつもの彼に違いないのに、普段と違う格好だからか、それがとても色っぽく見えて……。

先程よりも熱を持ったとわかるくらい、自分の頬が熱い。萩原さんを見ていられなくなったため顔を下げて、火照った顔をりんご飴を食べることで冷まそうと小さく噛る。でもそのりんご飴には、彼が食べた跡が。

私に歩調を合わせて、ゆるりと隣を歩く萩原さん。そんな彼がこちらを優しげな表情で見ていることを、冷めることのない熱で顔を上げることが出来ないでいる私は知る由もない____。

 

【With 諸伏】→←【With 萩原】



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設定タグ:名探偵コナン , 警察学校組 , FBI   
作品ジャンル:アニメ
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雪丗(プロフ) - 新玲乃音元iqqvyuuさん» ここはこっちゃむ様との合作作品のコメント欄ですので、そのお話は私個人のボードかメッセージへお願いします。 (2019年9月11日 11時) (レス) id: 61bafc2705 (このIDを非表示/違反報告)
新玲乃音元iqqvyuu(プロフ) - 雪丗さん» 後々になったけど、コナン作品の新しい小説も公開しているので、宜しくお願いします。 (2019年9月10日 21時) (レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)
新玲乃音元iqqvyuu(プロフ) - 雪丗さん» 色気って言うより、あの台詞で……目眩までは、いかなかったけど、たまたま、ベッド近くで読んでてとつぜん【ゴン…】としてしまったのですよ。 (2019年9月10日 21時) (レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)
雪丗(プロフ) - 新玲乃音元iqqvyuuさん» 赤井さんの色気に当てられ目眩を起こし頭を強打ですか。痛いですね。申し訳ない(×_×)ですが赤井さんの色気はあれっぽっちではないと思うんです。ただあれ以上になると全年齢での閲覧は不可能なので抑えた結果がこれです!(笑)閲覧にコメントありがとうございました(^^) (2019年9月10日 21時) (レス) id: 61bafc2705 (このIDを非表示/違反報告)
新玲乃音元iqqvyuu(プロフ) - お二人とも、お疲れ様です! 最後の最後で赤井さんとの風呂のやり取りのあれは、あかんやろ!自分、頭を壁にぶつけてしまいました。 次回作や合作もがんばってください (2019年9月10日 8時) (レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雪丗&こっちゃむ x他1人 | 作成日時:2019年7月18日 9時

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