消しゴム ページ3
グサッッ
ゔっっ、いっててー。
またですか……。
ぐにっ
おわっっ。
はぁ。
もう嫌です……。
あ、隣の子綺麗に使ってもらってる。
いいなぁ、真っ白。
はぁ。
え?幸せが逃げる?
んー、これ以上ひどくなったらどうなるんだって
話ですけども。
あ、こんにちは。
うーんと…
あっ、本音を聞きにきてくれた方ですね?
すみません。最近すとーん、って記憶が抜けてる
ことが多くて。
え?そりゃあ、落とすからですよ。
毎日毎日。
もう嫌になっちゃいますよ。
自分の体の何倍、いや何十倍っていう高さから
落とされるんですよ?
痛いとかの次元じゃなかったです。
今はもう慣れちゃいましたけど。
ケシカスだらけの床に落とされて…
想像してみてくださいよ。
みんな「ケシカスケシカス」言いますけどね、
私にとっては立派な体の一部ですよ?
そんな物が大量に落ちてる場所に突き落とされる。
恐怖。
ねえ、貴方今ポカーンとした顔してますけども。
…やってみればいいんですよ。
経験してみたらいいんですよぅ!!
え?だってほら、うーんと。
崖からぴょいって。
そして下には体の破片が……
手とか?足とか?
それだけじゃないんですよ。
体には無数の穴。
グサグサって。
シャーペンとか鉛筆で。
いえ、シャーペンさんは悪くありません。
ていうか、シャーペンもかわいそうですよ。
自分の意志とは関係なく、体が勝手に〜。
この立場も嫌ですけど、あちらも嫌です。
間違いみたいに消せればいいんですけどね。
えっ?いや、なんですかその顔!!
別に上手いこと言ったなんて思ってませんよ!
いや、ね?
まあ、持ち主は『消しやすい』って言って使って
くれてるんですし、私にとってはそれ以上の
喜びはないですよ?
でもまぁ、ちょーーっと丁寧に使って欲しいなー、
なーんて。
まあ、私は消しゴムですし、体が全部すり減るまでは
この役目まっとうします。
また貴方を呼ぶことがあるかもしれませんね。
〜
「いいなぁ、その消しゴム。消しやすそうじゃん。」
「ちょっと使ってみて良い?」
「ていうか、前の消しゴムまだまだ余ってなかった
っけ?」
『あぁ、こっちの方が消しやすかったし、あれ
どっか行ったしさ。もういいやって。』
「へーぇ。」
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L v.1スラちゃん - 空音さん» Lv.1スラちゃんです。コメントありがとうございます。私の稚拙な作品で物の大切さというとても大事なことを感じてくださり幸いです。貴方の温かさが身に染みます。これからも頑張ります。 (2021年2月15日 21時) (レス) id: 1052a963c2 (このIDを非表示/違反報告)
L v.1スラちゃん - 心臓の管理者さん» L v.1スラちゃんです。コメントありがとうございます。残酷な未来ですか…良い表現ですね。たった3話しか出していませんがネタが尽きてきて、残酷な未来に出来なくなるかもしれません。難しいんですよねえ。残酷な未来。物の不満しか書かなくなるかもなあ。 (2021年2月15日 21時) (レス) id: 1052a963c2 (このIDを非表示/違反報告)
心臓の管理者 - なんか、大体最後に残酷な未来が,,,あ、面白かったぞ。 (2021年2月15日 20時) (レス) id: cfc15841e5 (このIDを非表示/違反報告)
空音(プロフ) - ものは大事に使わなきゃな、と改めて感じました。これからも更新頑張ってください!応援しています (2021年2月15日 19時) (レス) id: ff49b3efc4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Lv.1スラちゃん | 作成日時:2021年1月23日 23時