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中也side
気分転換のつもりの外出だったが逆に気分を害してしまった。
『……帰るか。』
ここにいるだけで思い出してイライラする。
二人は去ったはずなのに。
、
「……元気が無いね。中原くん。」
『いえ……そんな事は…。』
「うーん、まぁホントにこの頃働きっぱなしだったからね……。よし、1週間ばかり休みをあげよう!!」
『1週間も……?それは、大丈夫なんですか?』
「まぁ今危険視していた組織は、君が全部壊滅させてくれたからね。特に問題は無いと思うよ。」
『……では、1週間。休暇を取らせて頂きます。』
今は休みたい……というか、さっき見た事を忘れたかったのでちょうど良かった。
「うん、ゆっくりするといいよ。あ、そうだ太宰君にもよろしく言っといてね。」
分かりました、とだけ返事をして首領の部屋を出る。
バタン
『…1週間何するか。』
いつもは彼奴に会いに行っていたが今はあんまり会いたくない。
家に帰りつき、食欲もないので風呂に入った後、寝ることにした。
倒れ込むようにベッドに寝転び、目を瞑った。
『何かいい夢でも見ねぇかなぁ……』
さっき見てしまった最悪の状況をすっきりと忘れられるような
そんな幸せな夢を。
、
『なぁ、なんであの時、隣に女がいたんだよ。』
こんな姿をあいつが見たらどう思うかな。
めんどくさいって思ったりするんだろうか。
『やっぱり男なのがいけないのかな。』
女の子の方がやっぱりいいのか。だって彼奴男だし。
世間一般論から見ても俺達の恋や愛は気持ち悪い、と思われる範囲にまだある。
まぁ、俺にかわいげなんてないし。
『なぁ、治。』
、
俺の事……本当に好き?
、
なんて、聞くことができたらどれだけ楽だろうか。
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作者名:主日 | 作成日時:2020年1月26日 1時