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図書館[3]3 ページ29

男は私の両肩を掴むと力任せに本棚に私の体を叩きつけた。

『ぐ…っ』

左半身がぶつかり、その反動で私は床に倒れ込んだ。

起き上がろうとするが、すかさず男が容赦なく私の体を蹴り飛ばす。

『が…はっ…』

男の足が私の体にめり込んで息が詰まる。

私はそのまま床を転がって本棚にぶつかった。

このままではまずい。

悔しいけれど、今は逃げることを第一に動くべきだ。

私は全身に走る痛みを堪えなんとか立ち上がった。

しかし、立ち上がった瞬間男の拳が容赦なく私の顔に打ち込まれる。

余りの勢いに私は再び地面に崩れ落ちた。

「はい……様。あなたの為なら……!!」

そう言いながら男は私を仰向けにして馬乗りになると、私の首に両手をかけた。

そしてそのまま体重をかけて一気に締め上げた。

『が……はっ……!!』

気道が塞がり息が出来ない。

私は男の手を振りほどこうともがくが、先程まで暴力を受けた体は思うように動かない。

更に大柄な男の屈強な両腕を、己の腕力だけで引き剥がすのは到底不可能だ。

最後の抵抗で男の腕に爪を立ててみるがびくともしない。

『う……く……っ』

頭がぼーっとして視界も霞み、段々腕にも力が入らなくなってきた。

ここまで、なのだろうか。

辛うじて保っていた意識が途切れそうになった時だった。

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紫かぶら(プロフ) - 狐火@リリさん» ありがとうございます。ラストのオチはかなり早い段階で決めていたので、そう仰って頂き嬉しいです。夢主ちゃんは六つ子に振り回される運命なんだと思います。新連載も予定しておりますので、機会があればお付き合い下さいませ。本当にありがとうございました。 (2018年10月9日 1時) (レス) id: fdc73fc447 (このIDを非表示/違反報告)
狐火@リリ(プロフ) - 完結おめでとうございます!!展開がどうなるんだろう?!と楽しみにしてました!!仕事が終わってもずっといる六つ子と夢主ちゃん...ほんわかが続きそうですねw素敵な作品ありがとうございました! (2018年10月8日 22時) (レス) id: f1c0b03c70 (このIDを非表示/違反報告)
狐火@リリ(プロフ) - 紫かぶらさん» いやいや、全然気にしませんよ?!無理しないで紫かぶらさんのペースでふぁいとです!急かす人なんていませんから!ちゃんと読みますよー!更新ファイトです! (2018年4月30日 1時) (レス) id: 7e4f6c9350 (このIDを非表示/違反報告)
紫かぶら(プロフ) - 狐火@リリさん» 長期間更新していなかったにも関わらずこんな優しいコメントありがとうございます。完結に向けて頑張りますので、また読んで頂けたら嬉しいです。 (2018年4月29日 23時) (レス) id: d7e8ff9b83 (このIDを非表示/違反報告)
狐火@リリ(プロフ) - お久しぶりの更新お疲れ様です!待ってました!展開がすごい気になります!こうしんがんばってくださいー! (2018年4月28日 21時) (レス) id: 7e4f6c9350 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫かぶら | 作成日時:2016年10月7日 1時

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