犬系女子と飼い主系男子【梵天】

虐待だ ページ8

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『重い！』


蘭「りんどー、喉乾いた♡」


竜胆「おー。なんか持ってくる」


『ちょちょ、竜胆！行かないで！』






必死に縋ろうとした瞬間、
ぐっと鎖に力が加わりソファに引き戻される。


容赦のない蘭を涙目で見上げた。



い、痛すぎ。


こんなの毎回されてたら手首が折れるじゃん。






蘭「なんか俺以外に懐いてんのムカつくなあ」


『虐待、反対！』


蘭「何が虐待？しつけだろ」






鎖を持ち上げれば、自然と私の腕も上がる。



袖をまくり目の前にある白肌に
蘭は口を近づけ、思い切り歯を立てた。






『いった……！』


蘭「俺の愛の分だけ噛むから。我慢な」






我慢とか簡単に言うけどさ。



二の腕から肘にかけて、
柔らかい皮膚に幾つもの
噛み跡とキスマークが刻まれる。



愛のしつけが終わる頃には、
私は痛みに我慢できず泣いてしまっていた。






『ひ、ひどい、蘭ちゃん大っ嫌い……』


蘭「いーよ。また惚れさせるし」


『りんど〜〜助けて〜〜。泣』


竜胆「あーあー怯えちまって可哀想に。

後で舐めてやるから、な？」






舐めたって治んないよ、バカ。


動物じゃないんだから。



涙目でヒリヒリする腕を押さえていたら、
蘭ちゃんの手が私の顎を掴んで上向かせる。






蘭「ほんとはもっと見えやすい位置に
痣つけてやりてーんだけどなぁ。

キスは禁止だもんな、マイキー以外」






何それ、初耳なんだけど。


破ったら即万次郎に殺されるんだって。



私のキスにそんな価値があるとは到底思えないが。







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