その瞳に映るのは 3【ハイキュー】 (ページ4)

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「あー…あつい、、死ぬ」

「研磨情けねぇな！！夏は暑くてナンボだろ！！」

『ちょっと、お山！アイス垂れてる！』

「まだあいつのこと愚かなる山本って呼んでんのか」

「キレたりした時に使ってるね」

夏休みに入り彼は毎日のように学校でバレーをしている
エアコンもない部室のため小さな古びた扇風機が命となっていて、暑苦しくも皆固まるのだ

午前で終わった部活、昼の12時にもなれば太陽はジリジリと照りつけてきて、外に出るのも億劫だ

「なんか夏休みらしいことしたいですねー」

「こう毎日部活だとお盆休み以外どこにも行けねえよな」

「皆さんどこか夏休み行くんですか？」

芝山が聞くも、うーん…と腕を組んで特に用事がない黒尾、夜久は考えても特になにも。としか言えない

『夏らしいことかー、高校のプールは今工事だし…』

「涼しいとこでゲーム…」

『ゲームは夏じゃなくてもできんじゃん』

孤爪は関係なしにいつまでも極力動きたくない様子だ
疲れた体を締め付けるような暑さにダラダラとどうでもいい話をしていると、巨体が起き上がり大声を出した

「じゃあ今から海行きましょう！！！」

そんなリエーフから発せられた言葉により、電車に乗ること1時間半ほど、A達は江ノ島に到着していた

『海だ〜〜！』

「太陽も海だと味方だぜ！！」

「早く入りましょう！！」

「ったく、こいつら行動力すげえな」

「芝山達もこれば良かったのにな」

夜久はやれやれと砂浜を走るAと山本、リエーフを眺めているが、表情は明るかった
初めは、はぁ今から？！と全員で反対していたが、いざ来てしまえば目の前の広い海に心が躍る

「無理やり連れてこられてご立腹だな研磨」

「クロが引っ張ってきたんじゃん。だって暑いの無理」

「まあそんなこと言うな、珍しい午前練だしたまには遊んでもいいじゃないの」

部活終わりのため水着も何も持ってきていないが、Tシャツ、ショーパンのまま足まで海に入り、キャーキャーいっている彼女達を眺めていた

『研磨ー、おいでよー！先輩も』

「おー！だとさ、ほら行くぞ」

「えー……」

乗り気ではない孤爪を引っ張り、はしゃぐAたちの元へ歩いていく、いつの間にか夜久も海も混ざって涼んでいる

『っあはは！リエーフずぶ濡れ』

「研磨さん助けてください！黒尾さんと猛虎さんが沈めてくる！！」

「まって、リエーフ来ないで……！」

おりゃおりゃとリエーフの巨体を掴んで、海に投げている
頭までびしょびしょになって浅瀬でボーッと様子をみている孤爪に向かって水しぶきを立てて走ってきた