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102 第1回東京合宿終了 ページ3

「結局お風呂場の幽霊もでなかったね」

「そんなことよりも木兎暴走が大変すぎた」

「次は森然でだよね。1週間」

『長期合宿楽しみだね!仁花ちゃん』

「あ、は、ハイっす!」

1泊2日だが、すでに疲弊しきった谷地はまだまだ元気いっぱいのAの笑顔に体力凄い…と密かに憧れていた
午後全ての試合が終わり、彼らは確実片付け作業に入っていた
が、マネージャーが戯れボトルを洗っている所を真剣に眺める3人の姿が

「はぁぁ……幸せな2日間だったぁ…いつみてもお美しい潔子さん」

「セーラー女子最強にグッときたぜ俺は!!!」

「……うぅ、、俺のためにぃ俺のために働いてくれとるぅ!!」

昨日のことから山本はマネに対する感謝が隠しきれずいた
田中西谷とは意気投合し、何やら団結していた
が、しかし同じチームの山本を含めAとあまり関わったことがない3人は、静かに影から見つめるしか無かったのだ

「まだチャンスはあるぜノヤっさん!再来週にまた会えるだろ!」

「だな、龍!今度こそ!!」

「俺はいつまで経っても慣れない……!!」

ドンッと胸を張る西谷とは対称的に山本は身を小さくさせていた。そのバカ3人を後ろから同校主将2人は「早く片付けろ」と声を掛けてた

片付けも終わりそれぞれ荷物をもって、外へ出る
各それぞれが紡いだ絆で、別れの挨拶を交わしている

「じゃーなー!また大食いしようぜー!」

『受けてたちます』

「やめときなよ〜いつまで経っても私に勝てないんだから」

「なんだとーゆきっぺにも負けねえならな!」

木兎が宣戦布告してきたが、雪絵の煽りでさらにやる気が増していた。そんな木兎を止めようと赤葦が声を掛ければ烏野の方へとすっ飛んで行った

「木兎さん、烏野行くみたいですよ」

「ああー!お前らもまたなー!」

『あれ、迷子の赤葦くんじゃん。今日はちゃんとお家帰んなよ〜』

「……誰のせいだと思ってるの」

『木兎さん』


昨夜雀田達から自分がいなかった時の様子を聞いた。
近づいてきた赤葦にAはニヤニヤしながら煽ると、ギロッと控えめに睨まれたが、懲りずに笑っている

今日朝からどこの学校からも

「おー、迷子くん帰ってきたよ」

「ちゃんとおうちに帰れてよかったなー!」

「迷子の迷子の赤葦くん」

などと揶揄われ、木兎を少し恨んでいた
自分が勝手に着いて行ったわけだし、Aのせいとも言えず
はぁ…とため息をついていれば

『再来週また会えるね京治!』

と満面の笑みで話しかけてくるA
この人は木兎同様何故か嫌いになれない人だった

そうして短かった1回目の東京合宿は幕を閉じた

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作者名:ぱるむ | 作成日時:2024年3月20日 6時

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