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シリウス目線
「……父上、なぜこちらに」
ｵﾘｵﾝ「…ベアトリーチェの娘が……Aが行方不明だと聞いた。」
ベアトリーチェ……おばさんの名前か。
ﾍﾞｱ「……私、あの子に何かあったら……！オリヴァ、どうしたら……！！」
おばさんはおじさんに抱きついている。
息子を無くした痛みをまた、思い出しているのか
……父の視線が、おばさんに向いているのが分かった。
純血主義と血を裏切った者、なのに、その瞳はまるで愛するものを見る瞳だった。
今、そんなことに興味はない。
「Aが、Aがいなくなった。……助けてくれ、父上……」
父に助けを求めるのは癪だったが、そんなことを言ってられない。
父はAの兄の時も、現場に駆けつけたのだ。
そうか、父はおばさんを愛してたのか。
……そんなこと、俺に関係ないけど。
ホグワーツの禁じられた森付近で、赤い花火が上がった。
ｵﾘｵﾝ「あそこだ！！！お前たちはそこから絶対に動くなよ」
父たちが駆けつけているのに、俺は、
何も出来ない。
いや、こうなったのも全部俺のせいか。
Aは、意識を失ったまま運び込まれてきた。
･
俺があの時、ホグズミードに一緒に行っていたら、
スニベルスなんかに嫉妬せずに、きちんと愛を伝えていれば、
「A……！！」
睡眠不足と栄養失調、そして今回の疲労が重なり、Aは命に別状は無いものの中々意識を戻すことは無かった。
おじさんとおばさんと父上は、手続きのために早々に戻って行った。
ｼﾞｪｰﾑｽﾞ「シリウス。お前まで倒れるぞ」
「聞いただろジェームズ。クルーシオを、受けたって。」
今は静かに眠っているが、どれほどの苦痛を受けただろう。
俺が傷つけた。
ｼﾞｪｰﾑｽﾞ「Aが起きた時に！その顔を晒すつもりか！
今は寝るんだ！！！」
ジェームズにベッドに無理やり押し込まれた。
眠くないつもりだったが、少し寝てしまった。
起きてもまだ、A起きていなかった。
4時間ほど経ったようだ
Aを見ていると、ふとした瞬間に呼吸が止まっているのではないかと心配になる。
Aの頬に触れる度、温かい、生きてると実感する。
不安で、たまらないんだ。
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作者名：クリームソーダ | 作成日時：2024年2月4日 16時
