【完結】兄の親友と恋をした【シリウス・ブラック】 (ページ11)

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シリウスはショックを受けたように俯いてしまった。

違うの、あなたにそんな顔をさせたい訳じゃない

『だってシリウスは、とてもモテるし、
彼女も何人もいるって聞いた。』

シリ「……俺は、お前と会ってからはお前しか見てない。」

『わたし、シリウスがすき』

シリ「……そうか、…………え？」

『去年のクリスマスから、ずっと私の中であなたの存在が大きくなって、それが、こわかった。』

シリ「待て、お前、好きなやつがいるんじゃなかったのか？」

『えっ？』

わたし、シリウスに好きな人がいるなんて言ってない

シリ「あ……ごめん、その……あの犬……」

『シリウス、近くで聞いてたの？』

シリ「……俺、が、犬なんだ。ごめん騙すつもりじゃ」

私、あの犬を膝に乗せた。

頭だって撫でたし、

舐められたこともある。

可愛い、なんて言ってしまったし、

あの犬に恋愛相談のようなこともしてしまった。

『う、嘘よ、』

シリ「ごめん、Aがずっと俺を避けるから、そばに居たくて」

ぎゅっと抱きしめられた。

シリ「好きだ。多分、お前が思ってるよりずっと俺は、
お前しか見えてない。」

体がどんどん熱くなって言って、心臓の音しか聞こえなくなった。

『私も、シリウスが、……その、す、好き、』

シリ「俺と付き合ってください。」

抱擁を解き、私の目を見てそういった。

『はい。』

シリ「……クリスマスも、一緒に行ってくれますか。」

『……はい。喜んで、』

出会った時、こんなふうになるなんて思ってなかった。

ただ、兄の友達だったのに。

今はこんなにも、好きでたまらない。

『大好き、シリウス。』

シリ「……案外照れるな。」