第五十三話 下手な誤魔化し ページ5
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「…ねえA、一応言い訳だけ聞いて上げるよ。…どうしてあの場所に居たんだい?」
これは拗ねているなんて生易しいものじゃない。怒ってる、確実に。
それによくよく考えてみれば、私が意識を失ってから何時間か経っている筈。
それなのに此処に居るという事は、もしかしてずっと私が起きるのを待ってくれていたんだろうか?
もしそうなら凄く嬉しい。というか可愛すぎる。
思わず治くん可愛すぎる症候群が発症して悶えそうになる衝動を抑え、ついでに緩みそうになる頬も辛うじて抑える。
さすがにこの状況で笑える程私も馬鹿じゃない。治くん怒らせるのは私も嫌だし。というか凄く怖いから普通に嫌だよ。
怒った顔も可愛いけど。
そして芥川くんに会ってみたかった、なんてそんな事を言ったあかつきには更に治くんが怒りそうなので、一応半分嘘で半分真実な事を言うのが良いだろう。
最下級構成員は仕事量が少ないし簡単なものばかりだ。
それに伴って給料は低いけど、普通に一人暮らしていけるくらいはある。
とはいえ、こういう組織の忙しい時は嫌でも暇になってきてしまう。
それに今日はいつにも増して仕事量少なかったし。
だから暇だったからちょっとうろちょろしていた、と簡潔に私は治くんに言った訳だけれど、当然そんなもので納得してくれる筈もない。
「私、凄く心配したのだけど」
「うっ……ご、ごめんね」
「…じゃあA、一つだけ私のお願いを聞いてくれるかい?」
抱き締めながら肩に顔を埋めていた治くんが、唐突に顔を上げて言う。
治くんからのお願い事というのは意外と珍しくて、私は首を傾げた。
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葉桜 桜 - 凄く面白いです!1日にリメイク前の物まで読んで、お話が小説の神様みたいです!更新、楽しみに待ってます!! (5月2日 14時) (レス) @page19 id: e6215ef735 (このIDを非表示/違反報告)
わけめ - ついつい一気に読んでしまいました!更新、楽しみに待ってます! (2022年11月19日 23時) (レス) @page19 id: 979aaf8679 (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - 凄く面白いです! 無理しない程度に頑張ってください! 更新待ってます! (2022年7月14日 15時) (レス) @page19 id: 50f3e04b49 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 続きを楽しみにしてます!! (2021年5月2日 15時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
はーちゃん - いや、神か?????面白かったです! (2020年11月19日 16時) (レス) id: 3ad67a8a12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水瀬月鏡 x他1人 | 作成日時:2019年7月21日 17時