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第三十二話 烏龍茶の味 ページ33

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騒々しくも静かな雰囲気を持った室内。


目の前に置かれた烏龍茶の入ったグラスを見つめると、私はそれを手に取って流し込むように呑んだ。


そんな私を見つめ、治くんが口を開く。





「Aっていつも烏龍茶頼むよね」



そう云いながらカフェラテを飲んでいる治くんに、私は首を傾げた。



「そうかな?」


「うん。Aはどこに行くにしても、毎回烏龍茶を頼む」




云われてみればそうだ。


前世ではよくレモンティーを飲む事が多かったけれど、此方に来てから烏龍茶を飲む事が多くなった。


転生してから味覚が変わったのかもしれない。



とはいえ、別に烏龍茶が特別好きという訳ではない。あくまで何となく選んで烏龍茶になるだけだ。







「うーん、確かに云われてみればそうだね。烏龍茶は普通に好きだし」


「私の事は?」


「勿論大好きだよ」



ちゃっかり会話に混じってそう聞いてきた治くんに、柔らかな微笑を浮かべて云う。


自然な動作で頭を撫でて上げれば、治くんは気持ち良さそうに目を細めて顔を綻ばせた。




本当に可愛いなあ、なんて思いながら撫でていた手を離そうとすると、その手を握られる。


驚いたように治くんを見つめれば、治くんは名残惜しそうな顔で私をじっと見つめていた。


かと思えば溜め息を吐き始める。





「はあ、どうしよう。今すぐAを抱き締めたい。キスしたい」


「お、治くん…」



恥ずかしげもなく自身の欲を言葉にする治くんに、私は苦笑いを浮かべた。


治くんらしいと云えばらしいんだけれど、まだ映画も始まっていない時からそんな事を云っていると、家まで我慢できるんだろうかと心配になってしまった。



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lokiloki - こちらの作品をとても気に入ったのでプレイリストに載せさせてもらいます ※自分の作品を消したい場合はお手数をかけますがプレイリストの 【おもしろ度を投票】の上にある 【リストから削除】からやるか、プレイリストのコメントから作者に言ってください (11月10日 19時) (レス) id: 7de4ffbd52 (このIDを非表示/違反報告)
水瀬月鏡(プロフ) - I am gotさん» コメントありがとうございます!神作だなんて…!!(泣)こんな作者の作品を好いて下さり本当に有難うございます!これからも頑張らせて頂きますね! (2019年7月21日 14時) (レス) id: 6aa236e388 (このIDを非表示/違反報告)
I am got(プロフ) - ヤバイ。神作。めっちゃ好きです!!続編楽しみにしてます!! (2019年7月21日 14時) (レス) id: dd6540e082 (このIDを非表示/違反報告)
水瀬月鏡(プロフ) - 結月さん» コメントありがとうございます!沢山妄想しちゃって下さい!(笑)更新頑張ります! (2019年7月18日 10時) (レス) id: 6aa236e388 (このIDを非表示/違反報告)
結月(プロフ) - 今日も今日とて妄想させて頂いてます!更新待ってます (2019年7月18日 10時) (レス) id: 013547788b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:水瀬月鏡 x他1人 | 作成日時:2019年7月14日 16時

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