第十二話 心中の誘い ページ13
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治くんが抱き着いてくる事はいつもの事だから、私も何だか馴れてきてしまった。
そして今みたいに甘えたな声を出して抱き着いてくる時は、頭を撫でて甘やかしてくれというサインだ。
それはもう経験から熟知している。
そしてそんな治くんが可愛くて、私も甘やかしてしまうのだ。
「…ねえA、何時になったら私と心中してくれるんだい?」
毎度の事ながらそう聞いてくる治くんには、最早呆れたような乾いた笑いしか出ない。
心中に誘ってくる治くんに、私はいつも通りの返しをすべく口を開いた。
「何時って云っても、私はまだ死ねないよ」
普通ならそこは死にたくないからと云うんだろう。
けれど此方の世界に来てからマフィアを遣るようになったからか、今の私は自分の命に対して楽観視していた。
常に隣り合わせにある死というものを、私は怖いとは思わない。
だから今の私は死にたくないではなく、死ねないの方が正しかった。
治くんが武装探偵社に入って大切な仲間達を見つけ、そして自身の居場所を見つけるまでは私は死ぬ訳にはいかないのだ。
それを見届けるまでは、死んでも死にきれない。
私にはそれまで、何としてでも治くんの命を守る義務がある。
何より、この世界で治くんの幼なじみとなった時から決めていた事だ。
「今日も駄目なのかい?」
明らかに落ち込んだ治くんに苦笑いを溢しながらも、私は曖昧に頷いた。
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lokiloki - こちらの作品をとても気に入ったのでプレイリストに載せさせてもらいます ※自分の作品を消したい場合はお手数をかけますがプレイリストの 【おもしろ度を投票】の上にある 【リストから削除】からやるか、プレイリストのコメントから作者に言ってください (11月10日 19時) (レス) id: 7de4ffbd52 (このIDを非表示/違反報告)
水瀬月鏡(プロフ) - I am gotさん» コメントありがとうございます!神作だなんて…!!(泣)こんな作者の作品を好いて下さり本当に有難うございます!これからも頑張らせて頂きますね! (2019年7月21日 14時) (レス) id: 6aa236e388 (このIDを非表示/違反報告)
I am got(プロフ) - ヤバイ。神作。めっちゃ好きです!!続編楽しみにしてます!! (2019年7月21日 14時) (レス) id: dd6540e082 (このIDを非表示/違反報告)
水瀬月鏡(プロフ) - 結月さん» コメントありがとうございます!沢山妄想しちゃって下さい!(笑)更新頑張ります! (2019年7月18日 10時) (レス) id: 6aa236e388 (このIDを非表示/違反報告)
結月(プロフ) - 今日も今日とて妄想させて頂いてます!更新待ってます (2019年7月18日 10時) (レス) id: 013547788b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水瀬月鏡 x他1人 | 作成日時:2019年7月14日 16時