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「でもしいて言うならば……中也さんが苦しそうな顔をしていたから」
そう言って曖昧に微笑んで見せた私に、中也さんは驚いたように目を見開かせた。
何故か困ったように視線を彷徨わせると、口許に手を当てる。
頬は若干赤みを帯びていて、何とも複雑そうな顔をする中也さんは私から顔を背けた。
その行動を不思議に思い頭上に疑問符を浮かばせる私を見て、中也さんはゆっくりと口を開く。
「…手前、それ……無自覚か？」
「何がですか？」
「…いや……何でもねェ」
心底不思議そうにする私を見て、中也さんはどこか諦めたようにそう言った。
正直言って先程から中也さんの事が全くもって分からないが、何でもないと言う事は特に重要な事でもないのだろう。
そう結論付けて、私は気にしない事にした。
再び静寂が訪れる室内。
慣れない場所という事もあり、何だか落ち着かない。浮わつかないような気分のまま脳裏に浮かぶのは、探偵社の皆だ。
中也さんもいつまでも此処に居る訳にもいかず、仕事があるという事で出ていってしまった。
だからこの医務室には今、私一人きりだ。
薬品などの置かれた此処は、矢張り医務室だからか少し安心感を覚える。
とはいえ、此処は一応敵の本拠地だ。
正直言って全然実感は湧かないけれど、私が捕らえられている事に変わりはない。
思わず溜め息を溢しながらも、ただじっとしているのも嫌なので私は体を起き上がらせ何をするでもなく正面を見つめる。
それを数分間続けていると、叩敲する音が室内に響き渡り一人の男性が入ってきた。
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水瀬月鏡(プロフ) - 黒揚羽さん» コメントありがとうございます！ハマって頂けるなんて凄く嬉しいです！これからも頑張らせて頂きますね！ (2019年8月12日 10時) (
レス) id: 6aa236e388 (このIDを非表示/違反報告)
黒揚羽(プロフ) - はじめまして！この作品を読み始めてどっぷりハマりました！！これからも頑張ってください！応援してます！ (2019年8月12日 9時) (レス) id: 681227896a (このIDを非表示/違反報告)
水瀬月鏡(プロフ) - 神様仏さん» コメントありがとうございます！そう言って貰えて凄く嬉しいです！その質問には質問コーナーで答えさせて頂きますね！ (2019年8月11日 20時) (レス) id: 6aa236e388 (このIDを非表示/違反報告)
神様仏 - そこで質問なのですが、乱歩さんは夢主ちゃんの事が好きなんでしょうか？それともまだ気になっているみたいな感じでしょうか？乱歩さん推しの私としては気になっていまして… (2019年8月11日 20時) (レス) id: c244c7ed18 (このIDを非表示/違反報告)
神様仏 - 初めまして！水瀬さんの作品の愛読者です！水瀬さんの作品は妙に引き込まれるようなものを感じます。特に私はこの作品が本当に好きで、文章構成や内容もとても魅力的だと思います。これからも頑張って欲しいです！ (2019年8月11日 20時) (レス) id: c244c7ed18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水瀬月鏡 x他1人 | 作成日時：2019年7月14日 10時
