【文スト】転生したら最推しに依存された件【太宰治】

第二十九話　と或る疑問 ページ32

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突然だけど、私は今Lupinに居る。




治くんの風邪ももうすっかり治り、明日が治くんの誕生日。つまり今日はその前日だ。


何となく気分転換で久し振りに一人で来たLupinには人が一人も居なくて、いつも治くんと一緒だったからかちょっと不思議な気分だ。




因みにその治くんはというと、明日休暇を貰う為に今日は少し忙しいようで今はとある組織を殲滅する為の任務中だ。




今日のLupinには作ちゃんも居なければ安吾さんも居ない。一人というのは少し寂しいけど、たまにはそれも良いだろう。





そんな事を思いながら席に着くと、マスターに「いつもので」とお願いする。



ふとそこで、隣に居る猫の存在に気づいた。






それはとても見覚えのある三毛猫で、思わず凝視してしまうがそれは猫の方も同様で何故かお互い見つめ合う。



てかこれ端から見たら猫と人間が無言で見つめ合うという謎の光景だよね。うん、シュールだ。








「………あれ？」



猫をじっと見つめていた私は、思わず疑問符の言葉を口から出した。






そうだ。どこかで見覚えがあると思っていたら前世で見ていた黒の時代で出てきた治くんが先生と呼んでいた猫ではないか。



私も初めて黒の時代を見た時は何となく不思議な猫だなと思って見ていた。




けれど単行本を全部見終わった私はとある疑問をこの猫に抱き始めた。



最初黒の時代を見ていた時には気づかなかった事だ。






もしかしてだけど、この猫って夏目漱石なんじゃないだろうか。



いやだってそっくりなんだよね。それに見透かすようなこの目とか、絶対タダ者じゃないよ。




まあこれはただの推測であって、きっとそんな訳ないとは思うよ。だって夏目漱石がこんな所に居るわけないしね。



こんな身近に居たら寧ろビックリだよ。





まあこの猫が夏目漱石かは一旦置いといて、この猫可愛すぎじゃないかな。物凄く触りたい。撫でたい。抱き着きたい。やばい。今心がめちゃくちゃ荒ぶってるよ。




何か私最近変態化してきた気がするのは気のせいかな？



いや気のせいであって欲しい。




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