仲良し家族*9 (ページ5)

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翔Side

「……ええ、はい。……あ、分かりました。はい、…そうですね、ええ。…………、はい、では後程。はい、失礼します。」

通話を終えて、ノートパソコンを持って、
リビングへと戻る。

和:「呼び出し？」

「いや、…う～ん、まぁそんなとこ。
インタビューさせてもらう方が、予定日の都合がつかなくなっちゃって…急遽、今日やることになった。」

和:「何時？…雅紀、起きた時に翔兄居ないと不安がるよ？…言いたくないけど、この間の雅紀が入院した時だって………、
こんな時位、一緒にいてやってよ…。

あっ、ごめん！ごめん、翔兄！」

和、ごめん。和が謝る必要はない。

勿論、そのことはよく分かってる。
なかなか休めないこの仕事。
俺が休めば、違う人に迷惑がかかって、
元々考えてた構成が全部台無しになってしまう可能性だってある。

本当は……俺も雅紀のそばに居てやりたい。

もしかしたら、俺がインタビューされる側だったら………本当はしたくないけど、
別日に変更してもらうかもしれない。
だけど、今回俺はインタビューさせてもらう側。
相手の都合に合わせなければいけない。

「謝らなくていいから。和、ごめんな？
いつもいつも。頼ってばっかでさ…、
雅紀にも寂しい思いばっかりさせてる。
今日は22時からインタビュー開始だから、
20時30分位には家出るよ。
その間に、これ、まとめなきゃだからさ。」

ノートパソコンを雅紀のそばで開いて、
カタカタと俺がキーを叩く音が
リビングに響く。

和は……、ソファー横で台本を読みながら、
時折雅紀を心配そうに見つめてる。

いつも、ごめん。