仲良し家族*9 (ページ38)

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智Side

「ふふっ……寝てる。」

部屋のドアを開けると、
寄り添って寝ている親子の姿。

翔も疲れてるもんね。

翔が大事そうに、雅紀を抱きしめて
そんな雅紀も翔に必死にしがみついてる。

「へへっ……かーわいい。」

雅紀の額に手をあててみると、
そんな高そうじゃなくて一安心。

しばらくその寝顔をベッドの下に座り込んで見つめていると、

翔:「……ん～…んっ…？」

「あ、起きた？……ただいま、翔。」

翔が、目をこすりながらおいらを視界に捉えた。

翔:「……おかえり、智兄。」

「ん、ただいま……。
雅紀、そんな熱高そうじゃないね。
連絡してよね、もう…」

翔:「ははっ、ごめん、忘れちゃったわ。
うわっ、俺スーツのまんまじゃん！！
ちょっ着替えてくるから雅紀頼むね？」

翔は雅紀をそっと離して、
自室へと戻って行った。

「……起きないでよ～。」

雅紀の脇に体温計を挟んで、
その間に呼吸音をチェック。

少し経って、
鳴った体温計を取り出してみても
微熱程度だった。

翔:「智兄、ごめん。ありがと…」

「ん、大丈夫そう。疲れが出たかな。」

着替えてきた翔が、
再び雅紀の部屋に戻ってきて、
また雅紀の隣に寝転んだ。