春、作戦会議 ページ4
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晩餐会メンバーが桐ヶ谷の自宅にて集まったのは、その二日後であった。
午前中に三年生の卒業式が行われ、在校生は式が終了後すぐに下校となったのだ。
桜の芽吹く街路樹を抜け、その家の玄関の前に立った中村は一人、大きく深呼吸をした。
もう待ち合わせ時間を15分も過ぎている。
けれど、開いているであろうこの玄関の扉を開ける勇気が出なかった。
集合連絡自体は和葉から受けていた。
桐ヶ谷は和葉が情報屋ということをいいことに、面倒ごとは彼女にやらせコキ使っているのである。
しかしもし、この扉が開かなかったら？
桐ヶ谷が初めから、中村をこの家に入れようとしていなかったら？
もう自分の居場所なんてないのかもしれない。
そもそも恵林がいない時点で＿＿＿＿＿＿
「しーくん？」
中村はハッとして振り向いた。
「...恵林」
そこにいる少女の名前を呼ぶ。
口の端から微微少の息が漏れ、目線がどうにも定まらない。
彼女の頭にある青いリボンを、どうしても視界に入れたくなかった。
「来たんだね。てっきり、来ないかと...」
中村は恵林の足元に目を向けながら、冷静を装ってそう言った。
「うん、ちょっと緊張したけど、みんなに会いたくなっちゃってさ！」
彼女の片足の踵が上がり、アスファルトをとんとんと弾く。
「そうなんだ。」
中村は2回ほど瞬きをした。
恵林は愛想笑いのような小さな声で笑うと、中村の方へと少しずつ近づいていく。
「入らないの？」なんて言いながらさっさと横を通り過ぎた恵林の姿を慌てて目で追えば、子供のような純粋な瞳と目があった。
その青色に良よく似たリボンが、彼女の頭上で揺れている。
春風に靡いたリボンの裾がそっと彼女の耳をかすった。
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えりんぎ※息を吸う(プロフ) - ぬーんさん» しーくんほんと沼なんですよ(自画自賛)シーくん推しですか！？一緒ですね！？！？2期頑張ります！！！ (2021年3月28日 20時) (
レス) id: 5e55bdde31 (このIDを非表示/違反報告)
えりんぎ※息を吸う(プロフ) - ぬーんさん» 今回もコメントありがとうございます…！妹さん不登校なのですね…不登校は金の卵なんていう言葉も聞いたことがあります。不登校の子って、周りが思ってるよりものすごい能力がある場合があるので、妹さんも今は好きなことに時間を費やして欲しい……！！ (2021年3月28日 20時) (レス) id: 5e55bdde31 (このIDを非表示/違反報告)
ぬーん(プロフ) - しーくんは…んんんん幸せになって欲しいいいい！！ でも恵林ちゃんの鈍いとこも可愛いからよし！ これからもお体に気をつけて自分のペースで頑張ってください！ 二期も楽しみにしてます！！ (2021年3月27日 15時) (レス) id: ece645a423 (このIDを非表示/違反報告)
ぬーん(プロフ) - 『今晩は。』一期完結おめでとうございます！ 恵林ちゃんが学校に行けるようになれて本当に良かった…！桐ヶ谷くんと二人で給食を食べるシーンすごく好きです…妹が不登校っ子なので、色々共感しながら読んでました！！ 感動！！ (2021年3月27日 15時) (レス) id: ece645a423 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えりんぎ※息を吸う | 作成日時：2021年3月7日 22時
